伊藤 勲教授(上智大学法学部)から小野文子(母)宛の手紙:昭和48年

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 大学の年中行事も悉く終りホット一息をしております。
入学試験、学年試験等で一月下旬から連日のように会議でしたが、
昨日からようやく私の時間をもつことができるようになりました。
あとは四月七日の入学式を待つだけとなりました。
 過日、立花さんを通じてお送り申し上げました私の論文に対して、
早速、御禮と御注意をいただき有難うございました。
雄二様のことについて大変なことをしまして ※①
何とおわび申し上げてよいのやら、
ただただ心から深く深く
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おわび申し上げます。
お送りしました分については完全な訂正はできませんでしたが、
御注意いただきました後の分には訂正しました。
幾重にもおわび申し上げます、
 宿毛の小野哲夫様から公民館、
図書館の住所をおしらせ下さいましたので、
すでにお送り致しました。
宿毛市長はじめ多数の方からお禮狀を頂戴いたしました。
大変お喜び下さった御様子で喜んでおります。
急ぎましたことと紙数の関係から三分の一に圧縮しましたこと、
更に私の下手な文章から充分に説明できませんでしたことを恥
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かしく思っております。
近代日本の最高の政治教育家であることが、
おわかりなっていただければと思っております。
四六頁に書きました ※②
サンドラ・ディヴィスさんは
私の指導の下に長い論文を書き、
そして、学位をとった方です。
この方は女性ですが、
四十一年の五月に私をたずねてきました。
その後、小野梓先生を研究した方です。
一旦、帰国し、一昨年夏、日本にきましたが、
今はニュージャーシーにおります。
たえず文通し研究を継續しております。
この方に将来、大著を出版させたいと思いますので、
私は大略を書いた次第です。
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小野梓先生のような大人物が生れましたことに
おどろきながらも世界にほこりうる大人物と思います。
私の尊敬する人物です。
学生に説明しておりますが、
皆おどろいております。
 まだ少々残部がありますので、
御入用でしたらお送り致します。
御返事おそくなり申しわけありません。
 御自愛の上、女子教育にお励み下さい。
立花様によろしくお伝え下さい。
  三月十五日 午後 研究室にて ※昭和48年(1973)
           伊藤 勲
  小野文子様
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※立花様:ノートルダム女学院教諭
     シスター・メリー・キャーレン
     (立花寛子様)
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※①②:別稿に記載
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