【支那事変と思想戦】〔4/8〕内閣情報部長 横溝光暉氏述・昭和14年

【支那事変と思想戦】
(四)支那のデマ宣傳 p11-14/22
支那の宣傳戰でラヂオ等に依つて
非常にデマが飛ばされて居ります。
新聞などもさうですが、
事變勃發以來あることないこと、
所謂針小棒大に世界に向つて流布しました。

それが段々露骨になつて參りました。
例へば國内の不安を掩はんが爲には
誇大な戰捷の宣傳をやる。
或は如何にも眞實らしく戰捷を報じて某國に働き掛ける、
さうして對日干渉の基を造らうとする、
其悪辣巧妙なるデマ宣傳は
洵に驚くべきものがあるのでありますが、

デマ・ニユース鐡則三箇條
=是は事變勃發以來のニユース發表の要領ですが、=
日本の飛行機の空襲があつたら必ず數機撃墜を發表しろ、
それから其次は戰闘に於ける支那軍の被害は少く發表しろ、
同時に日本軍による支那非戰闘員の死傷者數は最大限度誇大に發表しろ、
是がデマ・ニユース發表の鐡則として
事變當初に訓令されたものであります。
 ―略―
【支那事変と思想戦】p11
〔画像〕【支那事変と思想戦】p11

【支那事変と思想戦】p12
〔画像〕【支那事変と思想戦】p12

【支那事変と思想戦】p13
〔画像〕【支那事変と思想戦】p13

【支那事変と思想戦】p14
〔画像〕【支那事変と思想戦】p14

昭和十四年二月 十日印刷
昭和十四年二月廿五日發行(非賣品)
編輯兼 熊本市城見町一番地
發行者 熊本中央放送局
代表者 永松善次
印刷所 熊本市紺屋今町四一番地
    合名會社 博文舎印刷所
印刷者 右 同 所
    角 安次郎

擧つて国防 揃つてラヂオ
ラヂオ普及運動
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
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