[東京専門学校:早稲田大学]
【新聞集成明治編年史. 第五卷】昭和15年
【新聞集成明治編年史. 第五卷】昭和15年10月20日限定再版発行
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920354/316
明治十五年一月(皇紀二五四二 西暦一八八二)
[大隈重信 一私學校を創設か] p30/319
〔一・四、東京日日〕
私學校
前參議重信の卿は、
勇退の後ち洋行せらるゝなど一時は噂のありしが
去る思召立ちもあらせざりしか、
本年は府下にて最も閑靜の地を卜し
一の私學校を建設し、
大いに後生を敎育せられんとの
お目論見もあらせらるゝやに聞くと、
宜しき思召立にこそ。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920354/30
明治十五年二月(皇紀二五四二 西暦一八八二)
[大隈英麿が早稻田の別邸内に私立學校建設] p43/319
〔二・一〇、東京日日〕
大隈英麿君は早稻田の別邸内に私立學校を設け
漢學の大家を聘して生徒を養はるるよしにて、
最はや校舎の建築に取掛られたりとぞ。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920354/43
明治十五年九月(皇紀二五四二 西暦一八八二)
[東京專門學校:いよいよ開校の運び] p105/319
〔九・二二、郵便報知〕
兼て都鄙の間に評判高かりし
牛込早稻田に設立の東京專門學校は、
追々開校の運びに到り、
來月十五日前後を期して開校の典を行はるゝ由、
同校は政治法律理學の數科を設け、
其速成を旨とし、
傍ら英語學科を置き
有志の人をして英書を自讀するの力を養はしめ、
大に期する所ある由、
其校長は大隈英麿君、
其議員は鳩山和夫、小野梓、矢野文雄、島田三郎、
其他幹事は秀島家良、
其講師は此度東京大學を卒業したる
法學士砂川雄峻、同岡山兼吉、同山田喜之助、
文學士高田早苗、同山田一郎、同天野爲之、
理學士田中館愛橘、同石川千代松、田原榮
等の諸君が擔當さるゝ由なれば
定めて盛大なる學校と爲るならん、
今や天下の輿論は翕然として
政治法律の學に赴くの隆に當て、
此の諸名士の相依て斯の盛大の學校を起すは、
國家の元氣を養ふ爲め
最も慶賀すべき事どもなり。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920354/105
明治十六年七月(皇紀二五四三 西暦一八八三)
[早稻田專門學校増築:試驗成績優等の人々] p193/319
〔七・二一、郵便報知〕
早稻田專門學校
同學校は入學者日々増加し
益々盛大に赴くを以て、
近日學舎をも増築せらるゝよし、
又同校に於て、
夏期の成業試驗に及第せし生徒は凡そ二百名計りにて、
昨日其人々へ成業證書を授けられしが
就中試驗優等に付
褒賞を受けたるは、
千葉縣士族 和智和太郎(政治三年生)
長野縣士族 小川滋太郎(法律三年生) ※明治17年 邦語法律科 p51/189
※小河滋次郎 長野
新潟縣平民 本田信敎 (政治二年生) ※明治18年 邦語政治科 p10/189
鹿児島縣士族 長八次郎 (法律二年生)
山形縣士族 板屋碓太郎(英學二級生) ※明治17年 邦語法律科 p51/189
※板屋確太郎 山形
大分縣平民 賀來佐太郎(英學三級生) ※明治18年 邦語法律科 p51/189
※賀來昌之 大分
熊本縣平民 森田勇次郎(英學四級生) ※明治18年 邦語政治科 p51/189
新潟縣平民 上村要藏 (英學五級生) ※明治18年 邦語法律科 p51/189
新潟縣平民 本田信敎 (政治二年生・英學六級生) ※上記
の諸子にて、
其賞品は總て洋籍なりといふ。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920354/193
※ 【早稲田大学校友会会員名簿. 大正4年11月調】
得業生之部 p10/189
邦語政治科 p10/189
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/910566/10
邦語法律科 p51/189
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/910566/51
明治十七年六月(皇紀二五四四 西暦一八八四)
[東京專門學校で:同攻會=發會式] p270/319
早稻田派の明星集る
〔六・二四、郵便報知〕
一昨二十二日午後一時より
東京專門學校の講義室に於て、
今度創立されたる同攻會の發會式が擧行さる、
當日の來賓は大隈重信、野村文夫、小野梓、牟田口元學、
犬養毅、肥塚龍、田口卯吉、小鷹狩元凱、
前田健二郎、小川爲次郎、永富謙八、岡山定恒
等の諸子にて、
第一に同會創立委員惣代として
黑川實司氏起て本會創立の趣旨を告ぐ、
蓋し同會は元と廣く書籍を集攬して
講學の便利を計るに在りし處、
計畫中規模漸く進みて學術攻究の會合と爲し、
演説討論文章を盛んにして
追々は雜誌をも發兌する見込なりといふ、
右終りて同校の講師
山田喜之輔氏(東洋族制論)
同山田一郎氏(學門の獨立を計るは同攻會員の義務)
の演説及び
田口卯吉氏の祝詞ありて饗宴を開かる、
席上に於て岡山、犬養、肥塚、田口等の諸子演説あり、
頗る盛況なりしと云ふ。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920354/270
【新聞集成明治編年史. 第五卷】昭和15年
【新聞集成明治編年史. 第五卷】昭和15年10月20日限定再版発行
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920354/316
明治十五年一月(皇紀二五四二 西暦一八八二)
[大隈重信 一私學校を創設か] p30/319
〔一・四、東京日日〕
私學校
前參議重信の卿は、
勇退の後ち洋行せらるゝなど一時は噂のありしが
去る思召立ちもあらせざりしか、
本年は府下にて最も閑靜の地を卜し
一の私學校を建設し、
大いに後生を敎育せられんとの
お目論見もあらせらるゝやに聞くと、
宜しき思召立にこそ。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920354/30
明治十五年二月(皇紀二五四二 西暦一八八二)
[大隈英麿が早稻田の別邸内に私立學校建設] p43/319
〔二・一〇、東京日日〕
大隈英麿君は早稻田の別邸内に私立學校を設け
漢學の大家を聘して生徒を養はるるよしにて、
最はや校舎の建築に取掛られたりとぞ。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920354/43
明治十五年九月(皇紀二五四二 西暦一八八二)
[東京專門學校:いよいよ開校の運び] p105/319
〔九・二二、郵便報知〕
兼て都鄙の間に評判高かりし
牛込早稻田に設立の東京專門學校は、
追々開校の運びに到り、
來月十五日前後を期して開校の典を行はるゝ由、
同校は政治法律理學の數科を設け、
其速成を旨とし、
傍ら英語學科を置き
有志の人をして英書を自讀するの力を養はしめ、
大に期する所ある由、
其校長は大隈英麿君、
其議員は鳩山和夫、小野梓、矢野文雄、島田三郎、
其他幹事は秀島家良、
其講師は此度東京大學を卒業したる
法學士砂川雄峻、同岡山兼吉、同山田喜之助、
文學士高田早苗、同山田一郎、同天野爲之、
理學士田中館愛橘、同石川千代松、田原榮
等の諸君が擔當さるゝ由なれば
定めて盛大なる學校と爲るならん、
今や天下の輿論は翕然として
政治法律の學に赴くの隆に當て、
此の諸名士の相依て斯の盛大の學校を起すは、
國家の元氣を養ふ爲め
最も慶賀すべき事どもなり。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920354/105
明治十六年七月(皇紀二五四三 西暦一八八三)
[早稻田專門學校増築:試驗成績優等の人々] p193/319
〔七・二一、郵便報知〕
早稻田專門學校
同學校は入學者日々増加し
益々盛大に赴くを以て、
近日學舎をも増築せらるゝよし、
又同校に於て、
夏期の成業試驗に及第せし生徒は凡そ二百名計りにて、
昨日其人々へ成業證書を授けられしが
就中試驗優等に付
褒賞を受けたるは、
千葉縣士族 和智和太郎(政治三年生)
長野縣士族 小川滋太郎(法律三年生) ※明治17年 邦語法律科 p51/189
※小河滋次郎 長野
新潟縣平民 本田信敎 (政治二年生) ※明治18年 邦語政治科 p10/189
鹿児島縣士族 長八次郎 (法律二年生)
山形縣士族 板屋碓太郎(英學二級生) ※明治17年 邦語法律科 p51/189
※板屋確太郎 山形
大分縣平民 賀來佐太郎(英學三級生) ※明治18年 邦語法律科 p51/189
※賀來昌之 大分
熊本縣平民 森田勇次郎(英學四級生) ※明治18年 邦語政治科 p51/189
新潟縣平民 上村要藏 (英學五級生) ※明治18年 邦語法律科 p51/189
新潟縣平民 本田信敎 (政治二年生・英學六級生) ※上記
の諸子にて、
其賞品は總て洋籍なりといふ。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920354/193
※ 【早稲田大学校友会会員名簿. 大正4年11月調】
得業生之部 p10/189
邦語政治科 p10/189
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/910566/10
邦語法律科 p51/189
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/910566/51
明治十七年六月(皇紀二五四四 西暦一八八四)
[東京專門學校で:同攻會=發會式] p270/319
早稻田派の明星集る
〔六・二四、郵便報知〕
一昨二十二日午後一時より
東京專門學校の講義室に於て、
今度創立されたる同攻會の發會式が擧行さる、
當日の來賓は大隈重信、野村文夫、小野梓、牟田口元學、
犬養毅、肥塚龍、田口卯吉、小鷹狩元凱、
前田健二郎、小川爲次郎、永富謙八、岡山定恒
等の諸子にて、
第一に同會創立委員惣代として
黑川實司氏起て本會創立の趣旨を告ぐ、
蓋し同會は元と廣く書籍を集攬して
講學の便利を計るに在りし處、
計畫中規模漸く進みて學術攻究の會合と爲し、
演説討論文章を盛んにして
追々は雜誌をも發兌する見込なりといふ、
右終りて同校の講師
山田喜之輔氏(東洋族制論)
同山田一郎氏(學門の獨立を計るは同攻會員の義務)
の演説及び
田口卯吉氏の祝詞ありて饗宴を開かる、
席上に於て岡山、犬養、肥塚、田口等の諸子演説あり、
頗る盛況なりしと云ふ。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920354/270
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』