会計検査院章程と会計法の起草者は、
大隈参議の意を受けた検査官小野梓であった。
[会計検査院百三十年史]
[会計検査院百三十年史]
著 者 会計検査院130年史編集事務局
出版者 会計検査院
出版年月日 2020-01
3 会計検査院章程の制定 p38/476
―略―
会計検査院章程と会計法の起草者は、
大隈参議の意を受けた検査官小野梓であった。
小野は、(明治)7年英国遊学から帰国し、
司法少丞、太政官少書記官を経て、
(明治)13年4月三等検査官として創立直後の会計検査院に転じた。
小野は、参議と省卿分離による政治権力の太政官集中が決定すると、
予算に始まり決算に終わる財政権を
太政官直属の会計検査院に統一することにより、
藩閥と隔絶した公正な財政運営が期待できるとして、
会計検査院章程と会計法を起草した。
翌(明治)14年8月、一等検査官になった小野は、
9月、北海道開拓使官有財産払下げにつき、
会計検査院の名において、
薩派の総帥、開拓使長官の黒田清隆免官を含む
「払下処分の非を議するの書」を
太政官に提出することを画策したが、
実現することなく、
翌10月の明治14年政変により大隈が下野すると、
その派の多数官吏ともども退官した。
〔画像〕digidepo_11736173_po_130nen_jp_p38
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
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