[NOTRE DAME TIMES] 第35号 1972.3.27
発行者 ノートルダム女学院高等学校
社会部新聞印刷部発行班
京都市左京区鹿ケ谷桜谷町110
印刷所 森岡印刷所
大津市中央2丁目
TEL 大津(23)0574
―略―
先生の告別のミサの時、
弔辞をくださった京大工学部教授椹木(さわらぎ)先生や、
先生のお友達であられた西村先生(現主事)のお話では、
先生は非常に頭脳明せきで、三高、京大時代を通じて、
優秀な成績の持主でいらしたそうです。
―略―
[京都大学工学部電気系教室同窓会]
教室だより(2)
洛友会会報 217号
電気系教室を去るにあたって
中村行宏(推薦会員)
今年の3月31日まで、10年7ケ月に渡って電気系教室に勤めさせて頂きました。
この間、諸先輩、諸先生方はじめ教室の皆様には多大なるご指導、
ご支援を頂きましたことに心より感謝申し上げます。
NTT研究所に勤務していた平成6年頃、田丸啓吉先生よりお声をかけて頂きました。
私は数理工学科において学部、修士課程と椹木義一先生の下で
統計的制御理論の研究に取組みましたので、
当時、システム総合研究所の理事長をされていた椹木先生に相談に伺いました。
先生は「電気教室から言うてもろうたか。それは光栄なことやな。ぜひお受けしなさい。」
と喜んで下さいました。
木村磐根先生、田丸先生にNTT本社まで割愛願いにおいで頂いて、
平成8年9月、27年間勤めたNTTを退職し、京都大学に着任致しました。
こうして、学生として学んだ母校で、教官として教育・研究に携わることになりました。
退任にあたり、これまでの学び、
研究・教育について心に残っていることの一部を述べさせて頂きます。
1.学生として
私を研究に導いて下さった、恩師椹木先生が講義や指導の合間に言われた言葉に、
(1)「最適制御理論は、出発点から目標に向かって最適なパスがあると教えている。
しかし、そのパスからズレたからといって決してがっかりすることはない。
そのズレた地点から、目標に向かってまた最適なパスが存在するからである。」
というものです。
仕事や人生の最適パスからずれたとき、この恩師の言葉を思い出し頑張ったものです。
もうひとつご披露しますと、皆様よくご存知のように、
非線形特性を持った対象を最適制御するのは大変難しいのですが、
椹木先生は、(2)「非線形は難しい、しかし奥が深く面白い。
そして非線形の最たるものが人間である。
だから人間が一番面白い。」と言って下さいました。
どんな反応を示すか分からない難しい上司にも少なからず出会いましたが、
恩師のこの言葉を思い出して発想を変えて対処することができました。
http://www.rakuyukai.org/kaiho_backnumber/217/3.htm
椹木義一氏死去 京都大名誉教授
椹木 義一氏(さわらぎ・よしかず=京都大名誉教授、制御工学)
22日午前1時11分、京都市内で死去、94歳。
京都市出身。
自宅は京都市左京区岩倉木野町73。
葬儀・告別式は25日午前11時から京都市南区西九条池ノ内町60、
公益社南ブライトホールで。
喪主は長男義淳(よしあつ)氏。
京大原子エネルギー研究所長などを歴任。
日本における非線形振動論研究の創始者の一人。
【 2011年10月22日 20時29分 】
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20111022000096
発行者 ノートルダム女学院高等学校
社会部新聞印刷部発行班
京都市左京区鹿ケ谷桜谷町110
印刷所 森岡印刷所
大津市中央2丁目
TEL 大津(23)0574
―略―
先生の告別のミサの時、
弔辞をくださった京大工学部教授椹木(さわらぎ)先生や、
先生のお友達であられた西村先生(現主事)のお話では、
先生は非常に頭脳明せきで、三高、京大時代を通じて、
優秀な成績の持主でいらしたそうです。
―略―
[京都大学工学部電気系教室同窓会]
教室だより(2)
洛友会会報 217号
電気系教室を去るにあたって
中村行宏(推薦会員)
今年の3月31日まで、10年7ケ月に渡って電気系教室に勤めさせて頂きました。
この間、諸先輩、諸先生方はじめ教室の皆様には多大なるご指導、
ご支援を頂きましたことに心より感謝申し上げます。
NTT研究所に勤務していた平成6年頃、田丸啓吉先生よりお声をかけて頂きました。
私は数理工学科において学部、修士課程と椹木義一先生の下で
統計的制御理論の研究に取組みましたので、
当時、システム総合研究所の理事長をされていた椹木先生に相談に伺いました。
先生は「電気教室から言うてもろうたか。それは光栄なことやな。ぜひお受けしなさい。」
と喜んで下さいました。
木村磐根先生、田丸先生にNTT本社まで割愛願いにおいで頂いて、
平成8年9月、27年間勤めたNTTを退職し、京都大学に着任致しました。
こうして、学生として学んだ母校で、教官として教育・研究に携わることになりました。
退任にあたり、これまでの学び、
研究・教育について心に残っていることの一部を述べさせて頂きます。
1.学生として
私を研究に導いて下さった、恩師椹木先生が講義や指導の合間に言われた言葉に、
(1)「最適制御理論は、出発点から目標に向かって最適なパスがあると教えている。
しかし、そのパスからズレたからといって決してがっかりすることはない。
そのズレた地点から、目標に向かってまた最適なパスが存在するからである。」
というものです。
仕事や人生の最適パスからずれたとき、この恩師の言葉を思い出し頑張ったものです。
もうひとつご披露しますと、皆様よくご存知のように、
非線形特性を持った対象を最適制御するのは大変難しいのですが、
椹木先生は、(2)「非線形は難しい、しかし奥が深く面白い。
そして非線形の最たるものが人間である。
だから人間が一番面白い。」と言って下さいました。
どんな反応を示すか分からない難しい上司にも少なからず出会いましたが、
恩師のこの言葉を思い出して発想を変えて対処することができました。
http://www.rakuyukai.org/kaiho_backnumber/217/3.htm
椹木義一氏死去 京都大名誉教授
椹木 義一氏(さわらぎ・よしかず=京都大名誉教授、制御工学)
22日午前1時11分、京都市内で死去、94歳。
京都市出身。
自宅は京都市左京区岩倉木野町73。
葬儀・告別式は25日午前11時から京都市南区西九条池ノ内町60、
公益社南ブライトホールで。
喪主は長男義淳(よしあつ)氏。
京大原子エネルギー研究所長などを歴任。
日本における非線形振動論研究の創始者の一人。
【 2011年10月22日 20時29分 】
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20111022000096