[三高歌集]創立九十年記念-1958-〔逍遙の歌〕
1-[三高歌集]創立九十年記念-1958-〔逍遙の歌〕
2-[三高歌集]創立九十年記念-1958-〔逍遙の歌〕
〔逍遙の歌〕p8-9
澤村胡夷 作詞 作曲
3-[三高歌集]創立九十年記念-1958-〔逍遙の歌〕
〔ホッケー部創業の歌〕p100-101

銀のとばりにつゝまれて
花の都は消えなづみ
地は夢色におぼめけど
しじまを破る叫びあり

それ創業の若人は
黒鐵色のもろ腕に
汗と血潮のバプテスマ
をたけびの聲空たかし

なびく旗手は夕雲か
つるぎは冴ゆるオリオンか
神楽岡の一隅に
若き守衛(マモリ)は群れ集ふ

サンベルナウは高くとも
馬は肥えたりマレンゴウ
城も砦も何かせん
我には太きかひなあり

我等が腕にくれなゐの
血潮のしづく涸れずんば
友よ安かれサタン等に
我等が自由園(エデン)侵されじ

我等が行手は勝か死か
もし幸に生あらば
凱旋門下の大将軍
空駆(カ)る天馬もひれ伏さん

自由は血潮の中に生く
若き生命に感激(カン)じては
くれなゐの胸うちふるひ
健兒の涙花と散る

霜蹴り散らす朝野出に
白球一閃空行けば
銀浪さけて雪と散る
誇れる金雲消えうせん

緑に消ゆる夕がすみ
加茂の河邊は暮れかゝる
花星影にまどろめど
風に嘯く櫻花

それ創業の若人が
スティックかざしほゝゑみつ
高鳴る胸もて見あぐれば
をのゝき落つる星一つ
4-[三高歌集]創立九十年記念-1958-〔逍遙の歌〕
〔ホッケー部歌〕p102-103
昭和七年
篠岡 博 作詞
東 貞一 作曲

橄欖花は亂れ咲く
洛北の野に健兒あり
聖き希望に憧るゝ
若き血汐の尊さよ
さらば三年の丘の日を
かたみに睦べ十一士

二十世紀は頽廢か
惰眠の遊士醉深く
都下宴楽の夢甘き
春や吹雪の花の下
清き心に覺醒めては
長棍とりて奮起せん

吉田原頭紅葉して
映ゆる夕日や唐錦
滴る色に血は燃えて
強(ゴウ)者の夢をさまさんと
地をうつ球の響にも
三高靈を見ずや君

あゝカルデアの牧人が
汝(ナレ)を見しより四千年
空今にして若けれど
世ぞかく老いし混濁に
不羈卓犖(ラク)の益良夫は
超然として意氣高し

神陵山下文武の子
若き生命は永劫に
赤き血汐をめぐりきて
軍鼓は胸に高うつを
その熱血に我が友よ
覇者の権威をかちとらん
5-[三高歌集]創立九十年記念-1958-〔逍遙の歌〕
昭和二十七年五月一日初版発行
昭和三十三年五月三日十一版発行
非売品
編輯兼発行者 久米直之
       京都市左京区吉田本町 舊三高官舎
印刷者    上田康夫
       京都市下京区猪熊通七条下ル
印刷所    昭和印刷
       京都市下京区猪熊通七条下ル
発行所    三高同窓會
       京都市左京区岡崎西福ノ川町一六