[101]〔吉田兵進君〕p134-135[現代船井郡人物史]

[現代船井郡人物史]三丹新報社:大正五年九月二十五日発行

[101] 〔吉田兵進君〕p134-135
    須知町長
    船井郡須知町
氏は明治十六年二月二十一日生にて

同村吉田九一郎氏の實弟なり、

幼にして同家の嗣子となり
其高等小學校を卒業するや
同村役場書記となり、

明治三十七年五月
収入役に擧げられ

同三十九年八月
同村助役となり、

四十五年三月
同村長に當選
以来滿期再選
今日に至れり、

君は令兄九一郎氏の
覇氣滿々たるに反し
態度沈着、
寡言なれども思慮周到にして、
思意鞏固如何なる難關に遭遇するも意とせず
旨く之れを切抜けて敵を作らず、
清濁併呑の雅量を有し、

靑年時代より
孜々村務に從事せしだけありて
事務に精通せる等
洵に稀有の良町長たり、

從來須知町政は物議絶えず
至難とせしにも拘らず、
君が町長に就任以來は着々として治績を擧げ
日進月歩の政務をして
毫も遺憾あらしめず、
教育に衛生に勸業に年と共に向上して
今日の體面を維持するもの
全く君が手腕の致す所にて、

如何に智あり腦ありと雖も
君の如く事務に經驗あり
町政に精通せずして
何んぞ今日の功果を収むべきか、
君の如きは實に須知町政の柱石たるなり、

年歯尚少壯、
實際の手腕を發揮するは將來の事に屬し
前途は多望と謂ふべし、

既往は出陣の階檀なり
決して現在に甘ぜず自重以て
益々勇奮其大を期せ。
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大正五年九月二十日印刷
大正五年九月二十五日発行
編輯兼発行人 藤本 薫
       京都府天田郡福知山町字岡ノ九番地ノ拾五
印刷人    中西勝太郎
       京都市下立売小川東入西大路町十番戸
印刷所    中西印刷合名会社
       京都市下立売小川東入西大路町十番戸
発行所    三丹新報社
       京都府天田郡福知山町字岡ノ九番地ノ拾五