連日無辜の市民大量虐殺のテロ政策
【支那事変実記. 第1輯】讀賣新聞社編輯局・昭和17年

【支那事変実記. 第1輯 大東亞戰史 〓編】

 第1輯】p3
〔画像〕【支那事変実記. 第1輯】p3

 デマに惑ふな p162/187
(昭和十二年八月二十七日)
午後三時半、
憲兵司令部では北支並びに上海事變、
または軍事上に關する流言蜚語取締に關して
警察側とも密接に協力して全國に指令を發した。
巷間に流布される種々のデマに惑ふなといふのである。

(支那の動き)
上海、南京間一切の通信線は切斷され、
自動車、汽車、汽船、飛行機等の交通機關は
完全にその機能を停止した。

わが海軍機の南京空襲は今日まで既に九回決行されたが、
軍事關係施設以外の被害は一箇所もなく、
驚嘆すべき正確さを示してゐる。

支那側は日本軍空襲による
一般民衆の被害は盛んに書き立ててゐるが、
南京市民は日本飛行機襲來の警報が鳴り渡つても
日本軍は軍事機關以外を爆撃しない事を知つてゐるので、
その態度は寧ろ平靜である。だが
 第1輯】p162
〔画像〕【支那事変実記. 第1輯】p162

支那は自ら黄浦江並びに揚子江を封鎖して以來
次第に食糧難に陥り、
一流ホテルにおいてすら一罐のバタも手に入らない狀態である。

また賣國奴の名の下に
連日無辜の市民大量虐殺のテロ政策を續けてゐるので、
暴動の勃發は表面的には極力抑へられてゐるが、
市民は内心ひとしく
更に險悪な狀態が遠からず來るべきことを豫期して居り、
戰々兢々たるものがある。
 第1輯】p163
〔画像〕【支那事変実記. 第1輯】p163
昭和十七年四月 十日印刷
昭和十七年四月十五日發行
支那事變實記 全十五輯
 特製 定價 金三十圓
編 者  讀賣新聞社編輯局
編輯實務
責任者  樺山寛二
發行者  東京市淀橋區下落合二ノ九一六
     佐藤邦秀
印刷者  東京市神田區鎌倉町一九
     井關敦雄
東京市淀橋區下落合二ノ九一六
讀賣新聞社編輯局編纂
  大東亞戰史發行所
  電話大塚(86)三四七一番
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