《梅溪通弘:理事》
[満洲投資証券(株)]
【満洲企業の全面的検討】康徳九年(昭和17年)7月15日発行
【決戦満洲国の全貌】昭和18年10月25日発行

【満洲企業の全面的検討】康徳九年(昭和17年)7月15日発行
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1281741/115
<特殊・準特殊会社総覧>   p81/118
[満洲投資証券株式会社] p81/118
本 社 新京特別市大同大街四〇六号
電 話 2-4796
支 社 東京市芝区田村町一ノ二 日産館内
創 立 康徳八年六月二日  ※康徳八年:昭和16年(1941)
資本金 四億圓
拂 込 一億五千萬圓
事 業 投資
    一 有価証券の売買
    二 公債、社債 及 株式ノ応募 又ハ引受
    三 右 各号ノ事業ニ関連 又ハ附帯スル事業
配 当 六分
役 員 理事長  三保幹太郎
    常務理事 小倉源治郎
    理 事 《梅溪通弘》
         張 充?
         成瀬 達
         曄道文藝
         岸本勘太郎
         佐藤驥一
    監 事  石坂泰三
         太田嘉太郎
         川端良次郎
    相談役  鮎川義介
大株主 日本生命団
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1281741/81

【決戦満洲国の全貌】昭和18年10月25日発行
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1270070/215
[満洲投資証券株式会社] p210-211/218
満洲国政府は康徳八年(昭和十六年)五月十日
          ※昭和16年(1941)5月10日
「満洲投資証券株式会社法」を公布即日実施した。
新会社は満洲国特殊法人にして
予定資本金四億圓、第一回募集一億圓、拂込額六千萬圓を以て
同五月二十六日創立総会を開催、 ※昭和16年(1941)5月26日
業務は同六月より開始された。  ※昭和16年(1941)6月
同社は十ケ年間五分の配当を政府が保証するので、
生保団に対し頗る有利な投資ルートを与えたものとして
好評を以て迎えへられ、
また満洲国側としても満洲関係債の消化について
相當困難な事情にある折柄、
右は有力なる対満投資ルートの新開拓を為せるものとして、
その運用には大きな期待が寄せられた。

最も異色ある点は大多数の株式を議決権なき株式とした点にあり、
また数回に亘って株式を分割募集する
所謂オーソラズト・チャピタル(予定資本)の方法によることである。

八年度募集株式一億圓のうち        ※昭和16年(1941)
九千五百萬圓は生保団引受の議決権なき株式、
残る五百萬圓は日産引受の普通株とし、
九年以降四億圓に達するまで        ※昭和17年(1942)
毎年一億圓見当の払込を続ける
生保団の年間資産純増額は十億圓内外に達するので、
本会社への年間一億圓の投資は何等の困難を伴はぬといひ得るが、
対日資金導入の種々困難な現在、
通計四億圓に上る満業関係会社事業資金として
之を確実に入手し得ることは、
満洲産業開発のために大きな支柱となることは疑ふべくもない。

尚同投資証券会社は啻に満業の持株のみならず
他の満洲国会社株式の開放にも応じて
国内証券市場の育成に関しても努力を注ぐこととなっている。

同社の業務は未払込金の徴収による
証券投資にあるので
払込の異動そのものが業務の状況を示すもので、
第一回は募集資本一億圓のうち
六千萬圓を創立の際払込んで投資し、
第二回は八年末四千萬圓を払込んで同様投資したが、※昭和16年(1941)
康徳九年度は更に二億圓の募集を行ひ、      ※昭和17年(1942)
このうち五千萬圓を三月二日払込んで投資した。
投資の対象は現在の所
大部分満業より開放の日産株式に対してであるが、
八年度中に於て電業株式は約四百萬圓投資した。  ※昭和16年(1941)
こうした関係から同社の現在募集資本三億圓のうち
払込済一億五千萬圓となっている。
正式に払込を徴収せず借入金によって
投?に投資せる額は
康徳九年四~六月中一千萬圓、          ※昭和17年(1942)
七~九月中一千五百萬圓となっている。

役 員 理事長  三保幹太郎
    常務理事 小倉源治郎
    理 事 《梅溪通弘》
         張 父愷
         岸本勘太郎
         成瀬 達
         曄道文藝
         佐藤驥一
    監 事  太田嘉太郎
         石坂泰三
         川端良次郎
    相談役  鮎川義介
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1270070/211

【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』