[千葉町の女髪結 其數十餘]
【千葉繁昌記】明治24年

【千葉繁昌記】明治24年(1891)12月21日出版
[女髪結]  p32/44
旦的の秘を發て
山の神の怒を招き、
他の非を毀て
喧嘩の種を蒔き
爪彈きせらるゝ事甚しと雖も
婦女にチヤホヤ持て囃さるゝ者は
女髪結也
油に垢に汚れ果てゝ入り來れは、
手に持つたる物を擲ち、
うら
お茶、煙草、桃、栗、梨、柿、蜜柑、大福、饅頭と
捧げ奉りて気嫌を取る、
其状愚なるか如しと雖ども
人中に出て鬢(びん)髢(かもじ)の工合、
髷(まげ)の格好ヲヤマア
善く出來ましたの賛成を得んか爲めなり、
婦女の頭髪に注意する是れ天性也、

千葉町の女髪結
其數十餘

藝妓酌婦の類は
三澤、
お安
二人の受持に似て
此手際を見ること難し、

おさき、
およし等も
亦數多の得意あり、

三澤に気嫌を取るの婦女は
頭髪熱沸騰點に達するものなりとは
其熱度を保てる婦人の咄なりき
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/764064/32
明治廿四年十二月十九日印刷
仝    仝  廿一日出版
著作兼發行者 君塚辰之助 千葉縣平民
       千葉縣下總國千葉郡
       千葉町千葉寺
       四百廿三番地
印刷者    宮田 務
       東京市京橋區宗十郎町十五番地
       國文社
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/764064/41

【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』