《相馬 陸:佐久間利三郎 長女》
相馬永胤 妻]
『蒼翼の獅子たち』志茂田景樹著

『蒼翼の獅子たち』志茂田景樹著
このころの相馬で言えば、 ※相馬永胤 p417-418
伊豆仁科の佐久間利三郎の長女
陸と見合をしている。
陸は十六歳前後のころ
上京して同人社を主宰する
中村正直宅に住みこみ、
やがて、その養女になった。

同人社はそのころ東京では
慶應義塾とならび称されるほど、
塾生の多い私塾だった。
中村はイギリス留学中に読んで感銘を受けた
スマイルズ著「セルフ・ヘルプ」を、
帰国後、翻訳し、
「西国立志編」と題して刊行したことでも知られる。
「西国立志編」は多くの青少年の心をとらえ、
その影響力は福沢諭吉
「学問のすゝめ」に匹敵すると言われた。

陸は東京女子師範学校に進み、
前年明治十二年(1879)に優等で卒業している。
才媛と周囲が認める存在だった。

相馬はすすめる人があって、
〔明治13年(1880)〕
五月三十日に陸と見合している。

じつは目賀田、田尻らの同志は知っていたが、
  ※目賀田種太郎田尻稲次郎
相馬はいったん帰国した明治七年(1874)に見合して
結婚を約した許婚者がいた。
アメリカにもどってからも文通は続いていたが、
帰国してから両家の事情もあって婚約を解消している。

そのこともあって、
相馬は見合するまではあまり乗気ではなかったが、
陸とあってみてひと目で気に入っている。

陸のほうにも異存はなく、
話はトントン拍子に進み、
六月に入ってほどなく婚約指輪が交わされ、
結納がとり行われた。
挙式は七月吉日になる。

著者   志茂田景樹
初版印刷 2008年10月20日
初版発行 2008年10月30日
編集協力 専修大学 専修大学育友会
発行所  河出書房新社
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[専修大学]
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「学校をつくろう」-そのとき、若者たちは未来を見た-
2010年9月16日に創立130周年を迎える専修大学
※創立:明治13年(1880)9月16日
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blog[小野一雄のルーツ]改定版
2015年06月22日(月)
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http://blog.livedoor.jp/kazuo1947/archives/2660418.html