松風嘉定君【京都新人物百短評】京阪 萬朝社・大正1年(1912)

【京都新人物百短評】
  松風嘉定君  p81-82/117
創意新案の電氣陶磁器に依つて汎(あま)ねく併せて
獨占的利益を獲得したのは實に我が松風君である、

勿論子孫の爲め購(あがな)ふた祖先の遺産美田が
君が幾分今日の勝利を助け得たにしても
是は君あるに於て始めて爲(な)すを得たものだ、

即ち君が創意的天才と經營的能才は
無論此の偉大なる勝利の原因であるのだ。

今や君の事業は強固なる地盤の上に据へられ烈
風荒(すさ)むとも微産(みじん)動揺の憂は莫(な)い、

今稻荷(いなり)の片田舎に雌伏し
滿を持して敢(あへ)て放たず、

而も交際場裡より隱れて經營其職に倒れんとするは
君に於て始めて是得らるゝ美事だ、

我輩は京都實業界に君の如き人物の存在を心強く思ふ。

大正元年八月二十日印刷
大正元年九月十五日發行  定價金壹圓
著作者  京阪 萬朝社編輯部
     京都市河原町夷川上ル
右代表者 武藤 欽
     京都市河原町夷川上ル
印刷者  竹本 梅次郎
     京都市麩屋町二條上ル
印刷所  文 字 堂
     京都市麩屋町二條上ル
發行所  京阪 萬朝社營業部
     京都市河原町夷川上ル
     電話上二三六四番
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
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