《伊賀とら・伊賀おとら》
新橋にいて後 祇園に移った
当時知られた結髪の名手
【吉井勇全集 第8巻】昭和39年(1964)

【吉井勇全集 第8巻 (随筆,紀行,雑纂,年譜)】昭和39年(1964)
著者    木俣修 編集並に解説
出版者   番町書房
出版年月日 1964
   磯田多佳女
    ―略―
「新小説」の明治四十三年七月号には、
「代表的婦人」として、
豊竹呂昇、富田屋八千代、上村松園、
伊賀おとら、鳩山春子、日向きむ子、
江木栄子、福田英子、平塚明子、
榊原蕉園、平岡しづ、立花屋橋之助とともに
その略歴と談話筆記が載せられているから、
その当時から教坊の才媛としての令名は、
かなり広く聞こえていたのだろう。

ここに挙げた「代表的婦人」の中で、
呂昇や八千代や松園は今でもよく分つているだろうが、
もう何ものだか分らなくなつていると思われる女性に、
二、三解説を加えて置く。

伊賀おとらは新橋にいて後
祇園に移った当時知られた結髪の名手、

日向きむ子は日向輝武という代議士の夫人で
美貌で知られた女性、

平岡しづは新橋の旗亭花月の女将で洋行したり
何か尖端を往つた婦人、
その他は別に註を加える必要はあるまい。
p78【吉井勇全集 第8巻】
〔画像〕p78【吉井勇全集 第8巻】
https://dl.ndl.go.jp/pid/1667280/1/78
吉井勇全集 第八巻 随筆 紀行 雑纂 年譜
昭和三十九年五月二十日発行
  定価一、六〇〇円
著 者 吉井  勇
発行者 大島 秀一
    東京都千代田区二番町二
発行所 番町書房
    東京都千代田区二番町二
    電話 東京(二六二)六六五八
    振替 東京一五八四四
印 刷 大日本印刷株式会社
製 本 株式会社 昇栄社
https://dl.ndl.go.jp/pid/1667280/1/292
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