2022.11.17
【連載】早慶ホッケー定期戦直前特集『STAY the COURSE』
 第1回 鈴木悠×山下天海×野中ほなみ

 本特集の初回を飾るのは、
鈴木悠(スポ2=愛知・向陽)、
山下天海(スポ2=京都・須知)、
野中ほなみ(教1=宮崎・高鍋)の3人。
ホッケー未経験で入部する選手も多い中、
貴重なホッケー経験者として
早大ホッケー部女子の中枢を担う。
下級生ながらチームを引っ張る3人の素顔に迫った。
※この取材は11月2日に行われたものです。

――ホッケーを始めたきっかけを聞かせてください

山下天海
私の地元は過疎中の過疎地域だったので、
マイナースポーツなら
地域発展に使えるんじゃないかみたいな感じで、
地元全体がホッケーに力を入れていたんですよ。
子供はみんなホッケーをやるので、
友達を作るためにはやるしかないという感じでした。
小学校も全校生徒が17人とかで同級生がいなくて、
何かに入らないと友達ができないし遊びにも行けないので、
そういう下心だけで入りました(笑)。

――全校生徒が17人はすごいですね

山下天海
ある意味楽しいです(笑)。
教室に先生と1対1なので、
右左にミッキーとプーさんのぬいぐるみを置いて。

――皆さんはなぜ早稲田を選んだのですか

山下天海
実は他の大学からも推薦をいただいていたのですが、
自分自身ホッケーを全力でやるというよりも、
ホッケーとは何か別のことも頑張ろう
ということを考えていました。
自分は将来的にトレーナーとかにも興味があって、
その二つを合わせて頑張れるということで、
早稲田を選びました。
なんか面接の志望動機みたいになっちゃった(笑)。

――皆さん上京されたということで、
東京に来て苦労したことはありますか

山下天海
自分は駐輪場でお金を払わなければ
いけないことを初めて知って。
知らなくて一回払わないで置いておいたら、
札がつけられていてすごく焦りました。
田舎だったらどこに停めていても
誰も何も言わないので(笑)。

――これまでのホッケー部での活動で
一番記憶に残っていることはなんですか

鈴木悠
私は去年の早慶戦が一番記憶に残っていて、
早稲田といえば、
というような舞台に自分が出られるんだ
ということが実感できました。
やっぱり自分が想像していた以上に
早慶戦というのが特別なものなんだというか、
OBやOGの方たちもたくさんいらっしゃっていて
他の試合とは違う独特さを感じました。
試合が終わった時にコーチが
「(早慶戦で)勝つってこういうことなんだよな」
ってボソッと言っていたのが忘れられなくて、
自分もこういう舞台に立てているんだ
ということがとても感慨深かったです。

山下天海
真面目なところはすずが言ってくれたので、
私は今年の王座
(全日本大学王座決定戦・東西交流戦)の時の話を(笑)。
同期にすごく朝が弱くて起きられない子がいて、
その子が前日の夜集まっている時に、
「誰か起こしに来て!」と言っていて、
みんなでその役割をなすりつけあっていたのが
すごく記憶に残っています。

野中ほなみ
私は早稲田のホッケー部に入って
最初に出た試合が
春季リーグの武蔵大戦
(4月17日、〇7-0)だったんですけど、
その時天海さんが一人で6点決めたんです。
私も大学最初の試合で緊張していたんですけど、
始まったら(山下が)一人でいって
バーンって決めて「イェーイ!」みたいな(笑)。
同じチームに
こんなに上手い選手がいるのが初めてだったので、
良い環境でホッケーができるって実感しました。

山下天海
ありがとう。株が上がったよ(笑)。

――主将の山口永恋(国教4=神奈川・洗足)選手には
どんな印象を持っていますか

山下天海
まず主将はホッケー面では
賢い方だなというのは思います。
キーパーって一番視野が広くないといけないポジションで、
常に人を動かしていかなければいけないので、
いつも後ろから声をかけてくださってすごく助かります。
練習終わりのミーティングでも
「今日はいつもと違ってここがあまり良くなかった」とか
「良かった」ということを客観的に伝えてくれるので、
賢くて頼れる選手だなと思います。
プライベートでは「しっかりしてるな」と思っていたら
意外とバイトの失敗談とか聞いて、
「こんな人でもそんなことするんだ」
と思って嬉しくなります(笑)。
そういうギャップも含めて好きです。

――副主将の吉野真啓(スポ3=富山・石動)選手に
対してはいかがですか

野中 もう・・・、恋です。全部が良くないですか?
山下 うん、全部良い。
野中 自分が男だったら絶対惚れてる。
山下 でも高嶺の花だよ。とにかく素敵な先輩です。

「(早慶戦は)責任をもって戦わなきゃいけない試合」(山下天海)

――リーグ戦2つを終えられたということで、
ここまでのシーズンを振り返っていかがですか

山下天海
リーグ戦の順位が上がらなかったのは
悔しい結果ではあるんですが、
順位以外の自分の感覚で言えばすごく上手くなって、
連携もとれるようになってきたと思います。
早慶戦にもこのピークを合わせられれば良いですし、
そこにそんなに心配はしていないです。

――早慶戦に対してどんな思いをもっていますか

山下天海
やっぱり早慶戦って大学を背負っているのを
すごく感じる大会なので、
ヘマできないじゃないですけど、
そこは絶対に責任を持って戦わなきゃいけない
試合だなと思っています。

――早慶戦への意気込みをお願いします

山下天海
個人としては絶対自分で1点を取るというのと、
人にもとってほしいのでアシストも目標にします。
チームとしては勝利しかないです。
頑張ります! 

鈴木悠
リーグ戦最後の2試合で悔しい負け方をしていて、
だからこそ勝ちにこだわる試合ができたらなと思います。
私はディフェンスですし、
得点力をここまで課題だと言ってきている以上、
安心してみんなが攻撃できるような守備をしたいです。
自分のところにボールがきても焦らずに、
みんなに安心して後ろを任せてもらえるような
プレーがしたいなと思います。

野中ほなみ
私はフォワードとして、
エースの天海さんが点をとりに行けるように
相手のマークをずらさなければいけないので、
ボールを持った時に自分で
ゴールを狙いにいけるようにしていきたいです。
自分のできることは全部やろうと思っています。

山下 目標は?
野中 勝ちます。
一同 (笑)

――ありがとうございました! 
(取材 大幡拓登、写真 伊勢崎晃)

 早慶ホッケー定期戦に向けた意気込みを書いていただきました!
早慶ホッケー定期戦に向けた意気込みを書いていただきました!
◆鈴木悠(すずき・はるか)(※写真右)
2002(平14)年7月11日生まれ。165センチ。
愛知県・向陽高出身。スポーツ科学部2年。
守備の要として早大最終ラインを支える。

◆山下天海(やました・あまみ)(※写真左)
2003(平15)年2月4日生まれ。154センチ。
京都府・須知高出身。スポーツ科学部2年。
今季公式戦でチーム最多の10得点を記録する、
早大のエース

◆野中ほなみ(のなか・ほなみ)(※写真中央)
2003(平15)年7月31日生まれ。162センチ。
宮城県・高鍋高出身。教育学部1年。
1年生ながら今季2得点と、前線でチームの核となる。
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