農耕と園藝 カルチベ
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第141回 戦前にあった病院附属の温室について(後編)
公開日:2021.10.22
もうひとつの陸軍
「東京第一衛戍(えいじゅ)病院」は、
1929(昭和4)年、
麹町から「陸軍戸山学校」の敷地の一部だった場所
(当時は牛込区の若松町)に移転してきた。
この記事の書かれた1936(昭和11)年に
「東京第一陸軍病院」と改称、
終戦後の1945(昭和20)年に
「国立東京第一病院」となった。
その後、
1974(昭和49)年に「国立病院医療センター」、
1993(平成5)年に「国立国際医療センター」、
2010(平成22)年に「国立国際医療研究センター病院」
と改称し現在に至る。
図2、3 陸軍衛戍病院の温室と盆栽棚
および温室の内部の様子。
著者プロフィール
松山誠(まつやま・まこと)
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【醫海時報 (1854)】昭和5年(1930)
出版者 醫海時報社
出版年月日 1930-03-01
東京第一衞戍病院落成
工費百八十餘萬圓、
設備費數萬圓を以て
牛込區若松町に新設中の
東京第一衞戍病院は昨年末、
略竣工し舊地麴町區三宅坂より移轉し
内部の設備を急ぎつゝありて、
既に第一期工事は終り第二期も殆ど落成せるを以て
來四月十日頃附近の櫻花滿開の候を期し、
朝野の名士を聘し盛大なる落成式を擧行する豫定にて
目下準備を進めつゝありと。
p18【醫海時報 (1854)】昭和5年(1930)
https://dl.ndl.go.jp/pid/11184439/1/18
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【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
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【陸軍軍医学校牛込恩賜財団済生会病院新築工事概要】昭和4年
著者 三桂会 編
出版者 洪洋社
出版年月日 昭和4
工事概要
敷地 東京市牛込區戸山町一番地
陸軍省用地ニシテ
其昔尾州侯ノ戸山莊ト稱シタル所ニシテ
西南ニ
東京第一衞戍病院並ニ陸軍戸山學校アリ。
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
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