令和5年第4回 京丹波町議会定例会 最終日 第2部
追加提案・議案質疑・採決
令和5年12月19日(火)
地上111ch 京丹波CATV
2023/12/23(土)13:00~15:05(125分)
議案番号 発議第1号
議案 地域公共交通の維持・確保に関する意見書
審査委員会 12月19日追加提案
《居谷 知範議員》発議第1号 反対討論
01:51:47~01:55:56
ただいま上程されております発議第1号、
地域公共交通の維持確保に関する意見書につきまして、
反対の立場から討論を行います。
まず最初に本発議の意見書案に記されています、
地域公共交通の維持・確保のための財政的な支援、
とりわけ特別交付税について、
さらなる拡充を図るよう求めること、
そして路線バス事業者への補助事業に対する要件緩和など
国庫補助制度の見直しを求める部分について、
異論を唱えるものではありません。
全国の路線バス運行事業者の約9割が赤字と言われ、
地方公共交通の維持・確保に関する支出は
地方自治体において増加の一途をたどっており、
その支援措置が必要な状況にあることは明らかです。
また本町においては、
本年度末に西日本JRバスが園福線から撤退し、
その路線を中京交通ならびに京都交通が
4月から引き継ぐことが決まっており、
そのイニシャルコスト(初期導入費用)についても
非常に大きな歳出となります。
こういった部分への財政的な措置も
地域公共交通を維持していくにあたり、
当然必要となり、
関連する南丹市や福知山市と歩調を合わせることが
重要であると考えますが、
今回そういった動きは確認しましたところ、
残念ながら見られませんでした。
そして決定的に、
本意見書は最も重要な部分が欠落してしまった
意見書であると言わざるを得ません。
それは委員会においても継続審議となった、
運行の担い手の確保と
育成支援に対する支援の強化を求める部分の問題です。
全国各地で運転手不足による
減便や運休、路線の廃止などが
皆さまご承知おきの通り急速に進み、
今や大きな社会問題化しています。
この類のニュースを目にしない日はないくらいと
言っても過言ではありません。
運転手不足は高齢化も一因として大いにありますが、
新型コロナウイルス感染症の後遺症、
つまりは社会経済活動が停滞したことによる
大量の離職者が発生し、
社会が元に戻ろうとしている今日、
新たな運転手の確保ができずに
減便や運休、路線の廃止に至っており、
さらにはいわゆる2024年問題もあり、
運転手の確保が全国的な喫緊の課題で
あることも明らかです。
総務産建常任委員会で審議された
発委としての意見書案でも、
この部分は述べられており、
意見書を有効かつ意義ある物にしていくため、
更に研究を重ねるべく
継続審議となったものであります。
それにも関わらず、
委員会において意見書案が否決された場合に、
発議として本議案が上程されてくるのであればまだしも、
総務産建常任委員会で継続審議となった意見書案を、
委員会において合意が取れた部分のみを抽出し、
合意や賛同を得られなかった部分を削除し、
発議として上程されるのは、
賛成多数で継続審議となった委員会の軽視であると
指摘せざるを得ません。
またその副委員長が賛成者として名を連ねることは
あってはならないことであります。
地方公共交通の維持・確保を
この先も持続可能なものとするために、
運転手の確保や育成に係る財政支援を求めること、
そして、労働環境の改善などを行ったうえで
運転手の確保に全力をあげるよう求めることは
必須であります。
国から地方自治体や運行事業者に向けた
財政的支援だけでは、
本来の目的である地域公共交通を維持し
安定して運行していくことが、
決して解決される問題などではありません。
この最も重要な部分が欠落している以上、
本意見書案に賛成することは
できないことを申し述べさせていただき、
私の反対討論といたします。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇