【台湾青年 (28)】昭和38年(1963-03)
出版者   台湾独立建国聯盟日本本部
出版年月日 1963-03
p1【台湾青年 (28)】1963-03
p1【台湾青年 (28)】1963-03
https://dl.ndl.go.jp/pid/7886321/1/1
  曲り角の台湾バナナ  p5-8/35
  ―バナナ自由化をめぐって―
  林 雲 東
  青果公会と合作社
主「・・・
  まず名前を知っていますか。
  台湾区青果出口業同業公会、
  ふつう青果公会とよばれていますね。
  バナナ輸出業者の団体。
  理事長が陳査某、
  建隆行の主人です」
客「神戸に建隆貿易株式会社というのがありますね」
主「建隆行の子会社ね。
  陳査某の息子、陳建忠が社長です。
  青果公会のメンバーには陳杏村、
  マダム陳と呼ばれる有名な女性、
  理事長の椅子を陳査某と争ってきました。
  ほかに黄木邑、陳清城、王諸回と
  いった連中がいます。
  つぎは合作社。
  高雄、台中とあります。
  正式には高雄青果運銷合作社というんでしょうね。
  バナナの集荷、検査、包装、運送が仕事。
  この連合体が台湾省青果運銷合作社聯合社、
  青聯社という奴ですね。
  理事主席が張明色。
  東港事件の生き残り。
  高雄合作社の主席が謝敏初。
  省議会副議長 謝東閔の弟です。
  ほかに台湾青果産銷聯営委員会というのがあります。
  青果聯合社、青果公会、それに省農会の
  三団体が共同で作っています。
  外貿会の下につくわけです」

客「合作社とバナナ輸出業者は仲が悪いんでしょう」
https://dl.ndl.go.jp/pid/7886321/1/5
主「・・・
  陳査某の建隆、陳杏村の福光、李麒麟の信義、
  みな同じことです。
  シャニムニ反対です。
  ・・・」

主「陳杏村が組んでいるのは日本バナナ輸入協会です。
  台湾に行っているのは中山信一という副会長、
  正会長が根本博です」
客「陸軍少将でしたか。義勇軍を組織して
  台湾に行った人でしょう。
  なるほどね――。
  バナナ屋さんになっていたんですか。
  いろんな人が台湾に行ってるもんですね」

主「大竹平八郎も行ってますよ。
  参議院議員、国府・ロビーとして有名です」
客「彼はどの派ですか」
主「日本青果輸入協会の顧問、建隆派ですよ」
客「二つの陳はどちらが大きいんですか」
主「それは陳査某派が大きいでしょう。
  萬光(沈水木)、義裕(謝承業)、永光、東和(陳維謙)
  皆集団で国府に申請をだしました。
  陳杏村側は少ないようです」
https://dl.ndl.go.jp/pid/7886321/1/6
台湾青年 第28号 1963年3月25日
     頒価 ¥100.
     外国送料共 US$ 0.50
発行人  王 育 徳
編集長  廖 建 龍
発行所  台湾青年社
     東京都豊島区千早町2~35
     電話(957)6995番
     振替口座 東京 23534番
https://dl.ndl.go.jp/pid/7886321/1/34
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