【新日本人物大系 上巻】昭和11年
出版者   東方経済学会
出版年月日 昭11
《赤松治部》元事業會社重役
氏は兵庫縣士族 今岡雄治 三男
明治九年一月出生後
赤松具平の養子となり
明治四十二年
家督を相續す
夙に學序を經て郷里に中等敎育を卒へ
更に東京法學院に學び
明治二十九年七月
優秀なる成績を修めて同校を卒業
直ちに實業界に投じて
貝島家に入り
勤續實に二十有餘年に達す
俊敏早くも其才幹を認められて
異彩の抜擢に遭ひ
調査部長・雜貨部長を經て
貝島商業株式會社取締役となり
兼ねて
貝島石灰工業・貝島木材防腐・
中央火災傷害保險等
各株式會社重役に任じ
縦横暢達の才腕を揮つて
愈々其盛名を馳せ
貝島王國の俊英として
九州實業界に隆々たる聲望を博せしが
昭和三年六月
之等一切の要職を辭し
中央大學事務部長として
母校の爲めに獻身の勞を執りつゝありしが
昭和十年末
惜くも長逝す
噫哀哉
大正十五年
歐米各國商工業視察の爲め
海外に當航し
約二ヶ年に亘つて各國を巡遊せり
【家族】
妻  やそ  明治一三年生
       兵庫縣 菅新太郎 妹
男  顯太郎 明治四二年生
同妻 和子  兵庫縣 佐々木祐哲 二女
       母 のぶ子は池田侯 女
女  美代子 明治三五年生
次女 美千惠 明治三七年生
       實踐女學校 東京女學館 各卒
       九州帝國大學工學部敎授 久野重一郎に
三女 純子  明治三八年生
       實踐女學校卒
       京城帝國大學助敎授 調來助に
四女 郁子  明治四一年生
       双葉高女卒は
       兵庫縣人 安田銀行員 卜部達次に
各嫁せり
福岡市荒戸町 電話一九八二
東京假宅=東京市澁谷區代々木上原町一二三八
電話四谷七〇二二
p662【新日本人物大系 上巻】昭和11年
〔画像〕p662【新日本人物大系 上巻】昭和11年
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