【摩訶不思議:浜口熊岳自叙伝 2版】明治43年
著者 浜口熊岳 著 [他]
出版者 浜口熊岳事務所
出版年月日 明43.10
明治二十七年ヨリ和歌山裁判所ヲ始メトシ卅六年迄デ
四十七回トモ公明正大ナル辯論ノモトニ
何レモ無罪ノ判決ヲ受ク
尚裁判所法廷ニ於テ實地施行ノ試驗ヲ受ク
證人
(元農商務大臣)林有造、
(眞言宗管長)和氣宥雄、
(日本鐵道社長)小野義眞、
(齒科醫學博士)高山紀齋
ノ諸氏
有益ナル證言ヲ爲シタリ
東京朝日新聞記事 (明治36年十一月二十日)
東京地方裁判所成規則により宣誓をなし後
熊嶽にホクロを取る依賴をせしや林有造氏
之れに答へ
私は實兄岩村光俊方にて面部に有りたる
※岩村通俊
大きなホクロ取(とつ)てもらいました
九字を切りて呪文を唱(とな)へ
やつと聲を出したらばコロリと落ちました
別にいたみも有りません
唯だ私も不思議妙で有ると感じたり
翌一月二日小野義眞方へ來(きた)り
不思議の話をしたる後から聞(きけ)ば
小野の家でも澤山イボホクロ
齒を取(とつ)てもらへし人有り
之も不思議大妙じゃと云(いひ)居れり
明治三十五年東京區裁判所にて辯護士の參考として
余の眞言秘密を以て齒を抜かしめられき其際
判官等も私服にて實見せられしが
辯護士岸本博士鈴木充美
其他十數名の辯護士より呼賞を博したり
明治四十二年六月二十日印刷
明治四十二年六月廿五日發行
明治四十三年十月十五日再版發行 定價金五拾錢
發行兼 北川米太郎
編輯者 名古屋市東區葵町三十五番戸
濱口熊嶽別邸方
印刷者 小池 淸
名古屋市東區針屋町二丁目三十一番戸
印刷所 三益社
名古屋市東區針屋町二丁目三十一番戸
發行所 濱口熊嶽事務所
名古屋市東區葵町三十五番戸
電話一三七四番
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇