【小野梓全集 第4巻】1981
著者    早稲田大学大学史編集所 編
出版者   早稲田大学出版部
出版年月日 1981.3
p3【小野梓全集 第4巻】1981
〔画像〕p3【小野梓全集 第4巻】1981
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 次女 墨子・三女 安子とともに(1884-5年頃)
                ※1884(明治17)
p4【小野梓全集 第4巻】1981
〔画像〕p4【小野梓全集 第4巻】1981
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八二 天下の事皆な少壮の人を待つ
        木王稿(小野梓)
  本編は是れ頃日(このごろ)
  余が少年の友生に対し
  一席の談話を試みたる時、
  話次の乱れざるを希(こいねが)ひ、
  意に随ひ筆記せしものなり。
  其論たる鄙近浅薄、
  素より大方の粲(さん)を博するに足らずと雖も、
  少年の読者を鼓舞するに少補あらんことを思ひ、
  遂に之を玆(ここ)に掲るに至れり。
諸君は英語の
Young is hopefull〔ヨング イズ ホープフル〕
茲に少壮こそ望ましけれと訳塡すべき一語を記憶する乎。
若し記憶するを為さば、
此一語は何等の意味を含めると思へる乎。

諸君の如き、余の如き、
年少若くは年壮の名を冒して敢て恥づる所なく、
人も称し吾も唱へ、
猶ほ春秋に富めり前途遠しと為すものは、
宜しくこの語の真意を解剖して、
この語に対し吾人年壮の輩が如何なる関係を有する乎を
講究すべきが如し。

諸君の意想如何は余今ま強(しい)て問はず。
余は唯(た)だ余が年壮の位置に在るを以て
少しく此語の意味を解剖し、
斯(この)語に対して自から為すべきの職分を知り、
併せて諸君の之に対する
所以(ゆえん)の本文を説き去らんとす。

少壮こそ実に望ましけれ。

独り英国の社会のみ望を少壮に属するならず、
我が日本の風俗は我が少壮の之を匡正するを待つが如し。
我が日本の学問は我が少壮の之を大成するを待つが如し。
我が日本の政事は我が少壮の之を改良するを待つが如し。

農業に、工作に、漁業に、商業に、
殆(ほと)んど皆な我が少壮を待たざるものなく、
天下万般の事威(ことごと)く
其首を引て我が少壮の為す所如何を観察す。
我が少壮の任責甚だ軽からずと謂(いい)つべし。
(『読売新聞』一八八四年五月三一日)
     ※明治17年(1884)5月31日
p304【小野梓全集 第4巻】1981
〔画像〕p304【小野梓全集 第4巻】1981
https://dl.ndl.go.jp/pid/12407920/1/304
昭和五十六年三月三十一日発行
小野梓全集 第四巻
編集者 早稲田大学大学史編集所
発行者 早稲田大学
    東京都新宿区西早稲田一ノ六ノ一
発行所 早稲田大学出版部
    東京都新宿区戸塚町一ノ一〇三
印刷製本 早稲田大学印刷所
https://dl.ndl.go.jp/pid/12407920/1/412
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