【大黄河を征く:附・近県観光案内】昭和13年
出版者 合同新聞社
出版年月日 昭和13
https://dl.ndl.go.jp/pid/1033339/1/1
德縣の治維 女も交る便衣隊
德縣はすつかり治安維持が行きとどいて
城内の民衆は戰爭など何處吹く風ぞといふ顔で
生業にいそしんでゐる、
軍ではたとへ軍人でも所用のため
入城許可證を持つ者でないと城門を通さぬ、
市民にいらぬ心配を與へまいとする
わが宣撫工作のあらはれである、
朝陽門を入つてすぐ左に折れる通りに
德縣治安維持會の事務所がある
會長の李子和氏は當年四十九歳
十籔年前までは第二十六師の連長(中隊長)
營長(大隊長)までつとめあげただけあつて
物に動ぜぬ面魂だが、
今は丸腰となつて中和商店の主人として
をさまつてゐる、
仲々愛想がよく記者に椅子をすゝめたり
丁度刻時分だつたので思ひがけぬ
支那料理の御馳走をしてもてなして呉れた
こゝの治維會には
京都帝大の國文科に籍を置く
德縣唯一のインテリ靑年
魏敷訓君(二八)がゐる、
昭和十年北京大學の日本文學科を卒業して直ぐ
京大に入學した親日靑年で
丁度年一回恒例の如く夏休暇に歸郷してゐる時
事變が勃發したものだから
そのまゝ德州にとどまつて
矢継早の國民政府の對日デマを暴露して
運揺する人心の安定に奔走し
城内を兵火の巷から救ひ、
治維會を成立するや
直ぐ通譯を買つて出て
皇軍の眞面目を無知の民衆に認識せしめてゐる
「私たちが華北民衆のため働くのは當然です、
新天地建設のためには
東洋百年の平和を招來する
https://dl.ndl.go.jp/pid/1033339/1/27
ことが大切です、
從來の支那は誤つた三民主義の解釋によつて
毒されてゐたのです、
すめらみくにの精神でわれわれは自救自決、
自強の生面を開拓し
この故郷を安居樂業の地としなければなりません」
と若いそして新しい支那の靑年學徒は
私の手を堅く握りながら語つた、
歸る途中德縣城内の民衆の壁に傳單あり、
曰く
「日本軍之華北之護神」
「華北與日本親密而同樂」
https://dl.ndl.go.jp/pid/1033339/1/28
昭和十三年十月五日印刷
昭和十三年十月十日發行
合同年鑑別冊
“大黄河を征く”
編輯兼發行 周藤二郎
印刷者 株式會社 合同新聞社
福山市東中山下四十番地
印刷所 株式會社 合同新聞社
福山市東中山下四十番地
發行所 株式會社 合同新聞社
福山市東中山下四十番地
https://dl.ndl.go.jp/pid/1033339/1/151
図書館・個人送信資料利用可 ログイン中【小野一雄】
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
京都帝国大学 文学部 文学科
魏敷訓 中華民國 昭和十一年入学
外國人特別入學規程ニ依ルモノ
【京都帝国大学一覧 昭和11年度】
著者 京都帝国大学 編
出版者 京都帝国大学
出版年月日 昭11至14
◎文學部 外國學生
史學科
昭和十一年入學
魏敷訓 中華
【京都帝国大学一覧 昭和12至13年度】
著者 京都帝国大学 編
出版者 京都帝国大学
出版年月日 昭11至14
◎文學部 外國學生
文學科
昭和十一年入學
魏敷訓 中華
【京都帝国大学一覧 昭和14年度】
著者 京都帝国大学 編
出版者 京都帝国大学
出版年月日 昭11至14
◎文學部
外國人特別入學規程ニ依ルモノ
文學科
昭和十一年入學
魏敷訓 中華民國
【京都帝国大学一覧 昭和15年度】
著者 京都帝国大学 編
出版者 京都帝国大学
出版年月日 昭和15-18
◎文學部
外國人特別入學規程ニ依ルモノ
文學科
昭和十一年入學
記載なし
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇








