《松村守一氏:第一銀行支配人》釜山財界と人物
【朝鮮公論 10(7);7月號】大正11年(1922-07)
【朝鮮公論 10(7);7月號】大正11年(1922-07)
出版者 朝鮮公論社
出版年月日 1922-07
釜山財界と人物 東萊迂人
松村守一氏(第一銀行支配人)
釜山に於ける第一銀行は佐々木淸麿氏や
土岐僅氏などに依つて開拓せられ
古い歷史と古い得意を持つことに於て有名である
昨年前任者の永井啓氏が
實業界多方面の與望を捐(す)てて
小樽支店に榮轉した跡を承け
門司支店から來任し日尚淺いが
温厚と篤實の點に於て認められてゐる人多く
前任者の永井氏を女性的
現任者の松村氏を男性的なりといふが
そは外貌のみを見ての謂であつて
吾輩は寧ろその然らざるを思ふ
永井氏の圓轉滑脱
萬人に接して外(そ)らさず
一見優柔の如くにして
事に當るや勇往果斷なりしに反し
松村氏は頗る細心稠密
際立ちて社交に出づる事なく
從來培はれたる地盤の損せざらしめむるのみに
汲々とし
或ひは行是として然る乎と思はるれど
著しく消極的に堕した憾みがある氏も又
濱田氏と同じく神戸高商出身であるが
その性行の著しく世間一般の銀行家化したる點は
學歷より見て甚だ奇異の感に打たれる。
https://dl.ndl.go.jp/pid/11186978/1/42
大正十一年六月廿八日印刷納本
大正十一年七月 一日發行 第十卷第七號
編輯兼 貴田 忠衛
發行人 京城府太平通二丁目百十五番地
印刷人 大曲 重義
印刷所 京城印刷所
發行所 朝鮮公論社
發賣所 京城太平通二丁目
振替口座京城一五七七番
編輯用 電話本局 三三一五番 長三三一七番
三三一六番
營業用 電話本局 三七〇八番 長二四〇〇番
https://dl.ndl.go.jp/pid/11186978/1/100
図書館・個人送信資料利用可 ログイン中【小野一雄】
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇