◆日本占領関係資料

【法廷証第428号: 台灣ノコカイン工場ニ關スル件/ 中華民國上海駐在米國財務官エム・アール・ニコルソン】

【法廷証第428号: 台灣ノコカイン工場ニ關スル件/ 
 中華民國上海駐在米國財務官エム・アール・ニコルソン】

9541
   上海、一九三九年八月四日
北米合衆國財務省
 關税監督局長殿中華民國上海駐在米國財務官
         エム・アール・ニコルソン
 一、台灣ノコカイン工場ニ關スル件
 台灣ノコカイン製造工場調査ノ結果左ノ事實ガ判明致シマシタ。
鹽水港製糖會社又ハ鹽水港精糖工場又ハ
シンエイ・コカイン工場ニ依リ創設セラレタ
コカイン工場ハ全ク同一ノモノデアリマス。
而シテ台灣ニ於ケル唯一ノコカイン工場デアリマス。
鹽水港精糖工場ハ嘉義地方ニ於ケル甘蔗糖栽培並ビニ
砂糖精製ノ獨台權ヲ所有シテ居リマス。
嘉義地方ニシンエイト稱スル村落ガアリ、
ソノ村落ニコカイン工場ガアルノデアリマス。

 製糖工場及ビコカイン工場ノ後援者タリシ高橋藏相ガ ※高橋是清
千九百三十六年ニ暗殺サレル時マデ五ケ年ニ亘リ、
前記ノ工場ハ毎月二百キロ乃至三百キロノコカイン
製造シテ居リマシタ。
ソウシテソノ製品ハ主トシテ南洋群島ニ出荷サレテ居リマシタ。
併シ高橋藏相ノ死後、同工場ハ政變ノ爲ニ事業經營難ニ陥リマシタ。
日支事變突發後、台灣總督府ハ戰費捻出ノ爲ニ
ソノ製品處分ノ便宜上、同工場ニ對シ特別ノ許可ヲ與ヘマシタ。
尚台灣總督府ハ工場所有權ノ一部ヲ譲リ受ケ、
コカインノ包装ニ特別ノ標札ヲサヘ設定シマシタ。
併シ間モ無ク同工場ハ南洋群島ニ販路ヲ失ヒ、
今デハソノ製品ヲ上海ヘ向ケ出荷シテ居リマス。
p1【法廷証第428号】
〔画像〕p1【法廷証第428号】
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資料作成年月 1946
レベル 文書名:GHQ/SCAP Records, International Prosecution Section = 
    連合国最高司令官総司令部国際検察局文書 ; 
    Entry No.327 Court Exhibits in English and Japanese, IPS, 1945-47
注 記 原所蔵機関: 米国国立公文書館 (RG331)
    コレクションタイトル: 日本占領関係資料
    コレクションタイトル: 
    General Headquarters/Supreme Commander for Allied Powers
    資料種別 : [マイクロ資料]
    原資料の出版事項: ?/?-1946/09
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
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極東国際軍事裁判審理要録 :東京裁判英文公判記録要訳.第2巻
原書房/2014.3. 当館請求記号:A191-L15 分類:軍事
目次
【PX426朗読概要】(在上海財務官報告~占領地の麻酔薬製造配給を日本の大手製薬会社が独占)58
【PX427朗読概要】(在上海財務官報告~欧州戦争と東亜の阿片事情)58
【PX428朗読概要】(在上海財務官報告~台湾のコカイン事情)58
【提出済みPX381朗読概要】(外務省業務報告~台湾のコカイン事情)59
【提出済みPX383朗読概要】(国際連盟議事録抜粋~日本の麻薬政策)59
【提出済みPX388朗読概要】(国際連盟議事録抜粋~国際法と日本の麻薬政策)60
jpg-台湾のコカイン事情
〔画像〕台湾のコカイン事情
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【法廷証第427号: 上海ニ於ケル傀儡政權ノ阿片ノ戒烟/ 在上海米國財務省財務官エム・アール・ニコルソン】

【法廷証第427号: 上海ニ於ケル傀儡政權ノ阿片ノ戒烟/ 
 在上海米國財務省財務官エム・アール・ニコルソン】

9550-1
左記報告ハ在上海米國財務省財務官
エム・アール・ニコルソン氏ヨリ
「ワシントン」財務省調査及ビ
巡察部關税局長宛同封セラレタルモノナリ。
(一九四〇年(昭和十五年)一月十日受信)
上海ニテ一九三九年(昭和十四年)十二月十五日

   上海ニ於ケル傀儡政權ノ阿片ノ戒烟
 歐洲大戰ノ結果トシテ、
外國汽船ノ上海到着ガ不確實トナリ、
從テ「ペルシャ」阿片ノ當地到着ガ不規則トナツタ爲、
同級阿片ノ價格ハ非常ナ値上リヲ示シタ。
平常其ノ價格ハ一箱二〇、〇〇〇元見當デアルガ、
現在デハ一箱三〇、〇〇〇元デアリ、
然モ尚最近一箱四〇、〇〇〇元ノ附ケ値ヲ以テシテモ
品薄ノ爲入手シ得ナイ狀態デアル。
 (以下七行省略)

 一九三九年(昭和十四年)ノ註文ヲ完了スル爲、
十一月十六日ニ傀儡政權宛ノ一、〇〇〇箱ノ積荷ガ到着シ、
又他ノ一、〇〇〇箱ノ積荷ハ十一月二十七、八日頃
到着スル豫定デアツタ。
然シ乍ラ後者ハ外國不定期貨物船(多分英國船)ガ
「コロンボ」以遠ノ航海續行ヲ危惧シタ爲ニ遅延シテ居ル。
上海ニ於ケル日本當局ハ外國不定期貨物船ガ現在
「コロンボ」附近ノ或箇所ニ居リ、其ノ海域ニ出
p1【法廷証第427号】
〔画像〕p1【法廷証第427号】

9550-2
没スル獨逸潜水艦ヲ危惧シ、
ソレ以遠ノ航海ハ續行不可能ナル旨ノ電報ヲ
代理商ヨリ接受シタ。
日本當局ハ此ノ高價ナル積荷ヲ上海ニ携行スル爲ニ
驅逐艦二隻ヲ既ニ派遣シ、
之ノ當地到着ヲ十二月廿日前後ニ豫定シテヰル。
 (以下三行省略)

 日本當局ト汪精衞トノ間ニ意見ノ相違ガアツタ爲、
提案サレタ汪精衞一派ニヨル新中央政府樹立ニ關スル準備ハ
數日前突然中止サレタ。
相異點ノ一ハ■■■及ビ阿片營業ニ對シ
日本當局ガ有スル全管理權ヲ
汪精衞政權ニ移譲スルコトニ關シテデアツタ。
何トナレバ最重要項目タル阿片収入ヲ含ミ
一ケ月五、〇〇〇、〇〇〇元ヲ擧ゲル
重要税収ガ是等ノ財源ヨリ徴収サレテヰルカラデアル。

 然シ乍ラ、遂ニ日本當局ハ
是等二種ノ營業ノ管理ヲ放棄スルコトヲ承認スルニ至ツタ。
日本ノ傷痍軍人ノ生計ト特務機關ノ運營ヲ持續スル爲ニ
要スル収入ノ獲得ニ就イテ出シ抜カレヌ爲
日本當局ハ一方阿片ノ配給權ヲ放棄スルモ
他方阿片供給事業ハ之ヲ確保シタ。

 此ノ管理計畫促進ノ爲、
日本當局ハ三井物産會
p2【法廷証第427号】
〔画像〕p2【法廷証第427号】

9550-3
社ニ對シ或中國商工
(已ニ日本軍當局ニ依テ「看板トシテ」指名サレタ)
ヲ代理商トスル取極メヲ爲スコトヲ命ジタ。
此ノ中國洋行ハ中國政府ノ戒烟總局(宏濟善堂)ニ對シ
全部ノ「ペルシャ」阿片ヲ
一箱ニ付五乃至六、〇〇〇元ノ利益ヲ取ツテ賣渡ス筈デアル。
此ノ場合中國洋行ハ日本當局ノ遮蔽物トシテ、存在シ、
中國政府戒烟總局(宏濟善堂)ニ賣却サレタ阿片ニ對シ
各一千箱ニ付一、〇〇〇、〇〇〇元ヲ限度トシテ
利益ノ二五「パーセント」ノ手數料ヲ収受スル筈デアル。
 (以下五行省略)
p3【法廷証第427号】
〔画像〕p3【法廷証第427号】

DOC 9550
修正案

興亜院トシテ中國ニ知ラレテ居ルモノハ
上海ニ於ケル陸海軍高級武官ヲ含ム日本政府機関ニシテ
中國ニ於ケル日本占領地区ノ全政治経濟ヲ支配スル

[興亜院 日本政府 代表]
 楠本氏ハ陸軍将校、又津田氏ハ海軍将校ニシテ
 両人共中國ニ於ケル日本政府ノ代表者デアル

[戒煙總局]
 高畠氏ハ戒煙總局ノ局長デアル

[宏濟善堂 中國政府 戒煙局]
 yui(于又ハ兪)氏ナル中國人ガ宏濟善堂ノ長官デアルガ
 彼ノ上ニ日本人顧問ガ居ル

[三井会社 独占輸入業者 (三井)]
 三井物産会社ハ戒煙總局ニ依テ要求サレタ全テノ阿片ヲ輸入スル
 ソレヲ順々ニ■ニ代理商ヲ通シ
 副代理商ニ賣却サシタル爲之ヲ
 宏濟善堂ニ賣却スル

[三井ノ傀儡代理商(中國人)]
 三井会社ハ傀儡中國政府戒煙局(宏濟善堂)ニ対シ
 全ペルシャ阿片ノ販売並ニ配給ヲナス總代理店デアル
 (1939年12月15日附「上海ニ於ケル傀儡政府ノ阿片状況」ト
 題スル覚書参照
 全テノ代理店及副代理店ハ中國政府戒煙局(宏濟善堂)ト
 代理商ガ要求スル金額ヲ納入セル中國人ニ対シテ公開サレル

[代理店]  [代理店] [代理店] [代理店]
 副代理店   副代理店  副代理店  副代理店

日本政府ハ三井物産会社ヲ戒煙局ニ対スル独占輸入業者ニ指定シ
追テ全テノ阿片ハ三井ノ傀儡代理商ヲ通シ四ツノ代理店ニ
賣渡サレルタメニ宏濟善堂ニ賣却サレル。
ソシテ順々ニ上海一円ニ散在スル多数ノ副代理店ニ賣却サレル。
總テノ代理商ハ宏濟善堂ニ対シ各200,000.00元ヲ供託シ
尚其ノ外ニ100,000.00元ノ特塩料ヲ納メナケレバナラナイ。
又 副代理商ハ代理商ニ対シ該處ニ於ケル阿片販賣ノ特典トシテ
各 10,000.00元ヲ供託シナケレバナラヌ。
(上海)1939年12月15日
p4【法廷証第427号】
〔画像〕p4【法廷証第427号】
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資料作成年月 1946
レベル 文書名:GHQ/SCAP Records, International Prosecution Section = 
    連合国最高司令官総司令部国際検察局文書 ; 
    Entry No.327 Court Exhibits in English and Japanese, IPS, 1945-47
注 記 原所蔵機関: 米国国立公文書館 (RG331)
    コレクションタイトル: 日本占領関係資料
    コレクションタイトル: 
    General Headquarters/Supreme Commander for Allied Powers
    資料種別 : [マイクロ資料]
    原資料の出版事項: ?/?-1946/09
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
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【法廷証第411号: 日本軍、南方ニ於テ麻酔政策ヲ取ル/ M・R・ニコルソン】

【法廷証第411号: 日本軍、南方ニ於テ麻酔政策ヲ取ル/ M・R・ニコルソン】

9508-1
 拜啓 支那ニ於ケル阿片及麻醉劑ニ關スル報告書寫シ五枚ヲ
    貴局及他ノ關係者ノ參考ニ供スル爲ニ、
    茲許同封致シマス。
                   敬具
 一九三八年二月二日
          M・R・ニコルソン
           外國駐在財務官

ワシントンD・C
 米國財務省内(調査部)
  關 税 事 務 官 殿

 同封物―上文ノ通リ

  日本軍、南方ニ於テ麻醉政策ヲ取ル
開東ノ台山カラ只今到着セル友人ヨリノ情報ニ依レバ、
開東ノ上川山及下川山ガ日本陸戰隊ニ依リ占領サレルヤ、
大量ノ赤丸藥(ヒロイン錠)阿片及砂糖ガ侵略者ノ手ニ依リ
砲艦デ以テ此二ツノ島ニ密輸入サレタトノ事デアル。
日本軍ハ其ノ軍事行動ト相伴ツテ
麻醉政策ヲ實施スル爲、
彼等ノ船藏貨物ヲ現住
p1【法廷証第411号】
〔画像〕p1【法廷証第411号】

9508-2
ノ支那人ニ非常ナ安價デ賣却シタト云フ。
台山ニ於テハ支那政府專賣阿片ガ
一「テール」ニ付キ七弗カラ八弗シテヰルガ、
此ノ二ツノ島ニ於テ日本軍ハ同量ニ付キ
二・五〇弗シカ取ラズ、
而モ赤丸藥百個ニ付キ〇・五〇弗デ販賣シテヰル。
日本軍ハ亦、
是等貨物ヲ食料品ト交換スル事モ承諾シテヰルト云フ。
報告者ノ言ニ依レバ、
米三〇「パイント」(一パイントハ一二オンズニ當ル)ニ付、
白砂糖一俵(五〇「キヤテイ」)ト交換シテヰルト云フ事デアル。
麻醉劑ノ賣買ハ盛ニ行ハレテ居リ、
地方ニ於ケル多クノ無智ナ住民ハ、
安價ノ爲喜ンデ買ツテヰルト云フ。
 一九三八年一月二十八日
         上 海
p2【法廷証第411号】
〔画像〕p2【法廷証第411号】
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資料作成年月 1946
レベル 文書名:GHQ/SCAP Records, International Prosecution Section = 
    連合国最高司令官総司令部国際検察局文書 ; 
    Entry No.327 Court Exhibits in English and Japanese, IPS, 1945-47
注 記 原所蔵機関: 米国国立公文書館 (RG331)
    コレクションタイトル: 日本占領関係資料
    コレクションタイトル: 
    General Headquarters/Supreme Commander for Allied Powers
    資料種別 : [マイクロ資料]
    原資料の出版事項: ?/?-1946/09
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【法廷証第409号: 於漢口公判待機中ノポール・ヤップ竝元福建省特別阿片取締局長/ 上海駐在財務官M・R・ニコルソン】

【法廷証第409号: 於漢口公判待機中ノポール・ヤップ
 竝元福建省特別阿片取締局長/ 
 上海駐在財務官M・R・ニコルソン】

9502-1
一九三七年七月二十七日
       合衆國財務省
       米國總領事館
       中華民國上海
      上海駐在財務官 M・R・ニコルソン
 米國首府ワシントン
  財務省調査部關税部長殿
 拜啓
「於漢口公判待機中ノポール・ヤップ竝
 元福建省特別阿片取締局長」ト題スル報告書寫
貴局竝關係各省ノ參考迄竝ニ同封致シマス。
                 敬具

     上海、一九三七年七月二十六日
   於漢口公判待機中ノポール・ヤップ
   元福建省特別阿片取締局長
 「福建ノ阿片王」ポール・ヤップ
元福建省特別阿片取締局長程藍珊ハ
阿片ノ不法取引ニ從軍シ
政府ノ阿片取締法ニ違反シタ廉ニ依テ、
多數ノ群小違反者ト共ニ
特別阿片取締總局長官ノ裁判ニ附セラレル爲
漢口ニ送局サレマシタ。

前回迄ノ報告書ニ累次記載シタ樣ニ
ポール・ヤップハ、
昨年葉振聲?ト改名ノ上、
日本國民トシテ國籍ヲ取得シマシタガ、
最近ノ調査ニ依レバ、ソノ國籍取得ハ、
正規ノ手續ニヨツテ爲サレタモノデハアリマセン
p1【法廷証第409号】
〔画像〕p1【法廷証第409号】

9502-2
デシタ。
併シポール・ヤップハ依然トシテ社交上
其ノ舊名「葉淸和」ヲ使用シテ居リマシタ。

 日本領事ニヨリ、
彼ノ釋放方ハ數回要求サレマシタガ、
地方官憲ハ、彼ガ逮捕サレタ事ヲ否定シマシタ。
ポール・ヤップハ國際的麻藥事件ニ關係シテ居ル
著名ナ麻藥取引業者デアリマスカラ、
日本ガ彼ノ引渡ヲ固執スルノハ、
例ヘ彼ガ偽名ヲ用ヒテ居ルトハ言ヘ
理由ノ無イ事デアリマス。
p2【法廷証第409号】
〔画像〕p2【法廷証第409号】
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資料作成年月 1946
レベル 文書名:GHQ/SCAP Records, International Prosecution Section = 
    連合国最高司令官総司令部国際検察局文書 ; 
    Entry No.327 Court Exhibits in English and Japanese, IPS, 1945-47
注 記 原所蔵機関: 米国国立公文書館 (RG331)
    コレクションタイトル: 日本占領関係資料
    コレクションタイトル: 
    General Headquarters/Supreme Commander for Allied Powers
    資料種別 : [マイクロ資料]
    原資料の出版事項: ?/?-1946/09
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
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リサーチナビ 国立国会図書館
極東国際軍事裁判審理要録 :東京裁判英文公判記録要訳.第2巻
原書房/2014.3. 当館請求記号:A191-L15 分類:軍事
目次
【PX405朗読概要】(在上海米財務官ニコルソン報告~台湾人と厦門の阿片取引)40
【PX406朗読概要】(在上海米財務官報告~福建省の危機的事情)41
【PX407朗読概要】(在上海米財務官報告~厦門の政府阿片の筆頭代理商人ポール・ヤップ)42
【PX408朗読概要】(在上海米財務官報告~福建の阿片王ポール・ヤップ)42
【PX409朗読概要】(在上海米総領事及び財務官報告~福建の阿片王ポール・ヤップ)42
jpg-福建の阿片王ポール・ヤップ
〔画像〕福建の阿片王ポール・ヤップ
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【法廷証第405号: 台灣及厦門産阿片取引ニ關スル件/ エム・アール・ニコルソン】

【法廷証第405号: 台灣及厦門産阿片取引ニ關スル件/ 
 エム・アール・ニコルソン】

9507-1
      中華民國上海、米國領事館氣付
       財務官
        エム・アール・ニコルソン
一九三四年(昭和九年)十一月九日
 華盛頓關税部
   税務司殿
  台灣及厦門産阿片取引ニ關スル件
我ガ厦門駐在事務官ヨリ昨日接手セル報告ニ依レバ、
福建省阿片專賣局ノ主要代理商タル
鶯通公司ノ取締役會長トシテ著名ナル
パウル・イツプ指導下ニアル厦門阿片同盟
臺灣總督府トノ間ニ巨額ノ阿片取引ニ關シ
目下協定中ナリト云フ。

本報告ハ過去數週間中我ガ厦門駐在事務官ニヨリ
阿片界ノ活動狀况ヲ慎重ニ觀察セシ結果ニシテ、
之ハ臺灣ニ於ケル日本陸軍方面ニ精通シ、
最近臺灣ヨリ歸還ノ途中
パウル・イツプト偶然同船セシ
彼ノ友人タル一日本人ニヨリ確認セラレタリ。

過グル數ケ月ニ亘ル
パウル・イツプト日本人トノ密接ナル關係ニ鑑ミ、
且他ノ方面ヨリ接手セル報告ヨリ判斷シテ、
我ガ厦門駐在事務官ヨリノ本報告ハ
充分ナル基礎ヲ有スルモノト信ズル。

パウル・イツプハ臺灣總督府阿片專賣局
當局ノ招待ニヨリ、
厦門臺灣公會ノ會長ニシテ
強喝者トシ
p1【法廷証第405号】
〔画像〕p1【法廷証第405号】

9507-2
テ有名ナ陳長福ト同道臺北ヲ訪問セリ。
彼等ハ十月十七日汽船鳳山丸ニテ厦門ヲ出帆シ、
二十二日同汽船ニテ歸還セリ。
彼等ノ使命タルヤ南支那方面ヘノ供給並ニ麻醉藥製造ノ爲メ
大量ノ波斯阿片ノ購入ニ關シ臺灣ニ於ケル ※波斯(ペルシャ)
日本當局ト交渉ヲ目的トセルモノナリ。

波斯阿片ハ外交上ノ理由ニヨリ
過去四年間臺灣ニ於テ保有セラレタルモノナリ。

 滿洲事變以來臺灣駐屯ノ日本陸軍ハ
中國人叛逆者ヲ買収スルト共ニ
福建省ノ奥地ニアル叛逆的罷賊軍ヲ治安攪乱ノ手先トシテ
援助スルコトニヨリ
福建省内ニ干渉ニ好都合ノ雰圍氣ヲ生ゼセシメントシ、
且結局ニ於テ福建ノ併呑ヲ作謀セリ。

此作謀タルヤモトヨリ巨額ノ費用ヲ要スルモノニシテ、
日本政府ハ陸軍當局ノ要求ニ從ヒ此ノ大量ノ波斯阿片ヲ賣却シ、
ソレヨリ生ズル収益ヲ以テ
福建ニ於ケル作戰費ニ充ツルコトニ同意セリ。

第十九路軍ノ統治失脚後間モナク
杜起雲將軍福建ニ派遣セラルヽヤ
嚴崎ト稱スル日本軍部ノ一代理者厦門ニ來リ
福建ニ於テ傀儡政府樹立ニ關シ
杜將軍ト共同陰謀ヲ策セリ。
嚴崎ハ價格拾萬圓以上ニ達スル大量ノ波斯阿片ヲ持チ來リタルガ
是ハ奥地ニ於テ罷賊軍再編成ニ
p2【法廷証第405号】
〔画像〕p2【法廷証第405号】

9507-3
當リ杜將軍ヲ援助センガ爲ナリキ。
嚴崎及其ノ部下ニヨル此ノ波斯阿片
臺灣ヨリ厦門ヘ密輸入スルニ當リ
中國税關員トノ間ニ數次ニ亘ル武力衝突ヲ惹起セシモノニシテ
此ノ事件ハ今尚世人ノ記憶ニ新シキトコロナルベシ。

杜將軍ノ叛逆的陰謀ハ間モ無ク
上級官憲ノ發見スルトコロトナリ、
其ノ後彼ハ逮捕セラレ、
死刑執行ノ爲メ南昌ニ護送サレタリ。
日本軍部代理者タル嚴崎モ其ノ後間モ無ク殺サレタリ。
カクノ如クシテ此ノ計畫ハ崩潰セリ。

 此ノ計畫失敗後日本軍ハ厦門ノ有名ナル恐喝者タル
臺灣人陳長福ノ手ヲ經テ
パウル・イツプニ對シ上述ノ波斯阿片ヲ南方支那ニ供給シ
且麻醉藥製造ノ爲、
原價一千万圓ナルモノヲ五百万圓ノ割引値ヲ以テ
賣却方ヲ依頼セリ。
此ノ取引ニ關スル全條件ハ双方間ニ一致ヲ見タリ。
其ノ約定ニヨレバ一方
パウル・イツプハ百萬圓ノ前渡金ヲ納付セザルベカラズ
他方日本軍ハ砲艦ニテ運搬シ厦門ニ於テ
該阿片ヲ引渡スコトヲ保證スルモノナリ、
殘額四百萬圓ハ、
或一定期間中ニパウル・イツプ一派ニヨリ支拂ハルベキモノナリ、
パウル・イツプノ臺灣訪問ハ極秘裡ニ行ハレタルモノニシテ、
p3【法廷証第405号】
〔画像〕p3【法廷証第405号】

9507-4
彼ハ歸還以來連累者トノ談合、
此ノ取引ニ必要ナル資金ノ調達等ニ多忙ヲ極メツヽアリ、
此ノ取引ハ、
商業的考察ハ別トシテ、
重大ナル政治的意義ヲ有スルモノト信ゼラル、
p4【法廷証第405号】
〔画像〕p4【法廷証第405号】
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資料作成年月 1946
レベル 文書名:GHQ/SCAP Records, International Prosecution Section = 
    連合国最高司令官総司令部国際検察局文書 ; 
    Entry No.327 Court Exhibits in English and Japanese, IPS, 1945-47
注 記 原所蔵機関: 米国国立公文書館 (RG331)
    コレクションタイトル: 日本占領関係資料
    コレクションタイトル: 
    General Headquarters/Supreme Commander for Allied Powers
    資料種別 : [マイクロ資料]
    原資料の出版事項: ?/?-1946/09
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
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【法廷証第399号: 通縣及北平ニ於ケル日本人ノ藥種密輸入機關/ 財務官M・R・ニコルソン(上海)】

【法廷証第399号: 通縣及北平ニ於ケル日本人ノ藥種密輸入機關/ 
 財務官M・R・ニコルソン(上海)】

9519-1
支那 上海、一九三七年(昭和十二年)一月十一日

 通縣及北平ニ於ケル日本人ノ藥種密輸入機關
藥品ノ密輸入ガ北平政府官憲ニ度々發見サレル爲メ、
日本人及朝鮮人ノ浪人達ハ終ニ藥種密輸入機關ヲ作リ、
北支駐屯日本軍ノ庇護ヲ要請スルニ到ツタ。

通縣ノ日本軍隊ガ北平ヘ召喚サレタ時、
支那人巡査ノ取調ヲ避ケルタメ、
多量ノ藥品ガ軍隊ニヨツテ北平ニ運バレタ。
ソシテ浪人達ハ是等藥品ガ北平ヘ搬入サレタ後、
純益ノ三割五分ヲ報償トシテ軍隊ヘ提供シタ。

前記密輸入機關ハ、
一九三六年(昭和十一年)九月中、北平及通縣ニ創立サレタ。
北平ニ出來タ機關ハ東亞同藥分社トイツテ、
東交民巷ノ日本軍兵營建物内ニ事務所ヲ置キ、
通縣ニ出來タ機關ハ東亞同藥社トイツテ
馬家胡同ニ事務所ヲ置イタ。
此倶樂部ノ會員ハ
日本人及朝鮮人ノ藥種密輸入者ニ外ナラナカツタ。
倶樂部ノ會費ハ一人一ケ月五弗デ、
密賣カラ得タ純益ノ五分ヲ倶樂部基金トシテ徴集サレル。
本田楨助、早川五太郎ノ兩人ガ夫々
通縣及北平ノ支配人デアル。
p1【法廷証第399号】
〔画像〕p1【法廷証第399号】

9519-2
米國、ワシントン、  支那、上海、米國領事館氣付
大藏省、調査部、   財務官
關税事務官 御中    M、R、ニコルスン
 一九三七年(昭和十二年)一月十三日
拜啓 「通縣及北平ニ於ケル日本人ノ藥種密輸入機關」ト題スル
    報告冩同封御送附申上候
    關税局其他關係ヲ有セラルヽ他省ノ
    御參考トナラバ幸甚ニ存候
              敬具
p2【法廷証第399号】
〔画像〕p2【法廷証第399号】
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
資料作成年月 1946
レベル 文書名:GHQ/SCAP Records, International Prosecution Section = 
    連合国最高司令官総司令部国際検察局文書 ; 
    Entry No.327 Court Exhibits in English and Japanese, IPS, 1945-47
注 記 原所蔵機関: 米国国立公文書館 (RG331)
    コレクションタイトル: 日本占領関係資料
    コレクションタイトル: 
    General Headquarters/Supreme Commander for Allied Powers
    資料種別 : [マイクロ資料]
    原資料の出版事項: ?/?-1946/09
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
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【法廷証第395号: 北支ニ於ケル日本ノ麻酔政策/ 財務官M・R・ニコルソン(上海)】

【法廷証第395号: 北支ニ於ケル日本ノ麻酔政策/ 
 財務官M・R・ニコルソン(上海)】

9518-1
 上 海、 昭和十一年七月三十日
  ワシントンD・C税務部
   税 關 長 殿
拜啓 情報局、其ノ他關係部ノ情報トシテ
「北支ニ於ケル日本ノ麻醉政策」ト題スル報告書寫茲許
同封申上候
                敬具
  財務官 M・R・ニコルソン

 同封物件 一、
p1【法廷証第395号】
〔画像〕p1【法廷証第395号】

95818-2
  北支ニ於ケル日本ノ麻醉政策
塘沽條約ノ締結並ニ非武装地帶ノ確立後
支那政府ハ權力ニ依リ麻藥取引ヲ抑制スルコトガ出來ナクナリ、
全河北省ハ日本人ニ北支ニ於ケル彼等ノ麻醉政策ヲ
遂行スルカ儘ニ委ネラレタ。
   ・・・・・・
河北ノ農民人口ハ總計二七、〇〇〇、〇〇〇人ト見ラレ
内 五、〇〇〇、〇〇〇人ハ、麻醉藥常用者ト推定サレテ居ル。
唐山、石家莊、淸苑、新域、泊鎭、固安、永淸等ニ於テハ
他地方ニ比シ殊ニ多量ノ麻醉藥取引ガ行ハレテヰル。
五月中ニハ七十名以上ノ麻藥商ガ死刑ニ處セラレタ。
北平ニ於テハ一月ヨリ四月ニ至ル四ケ月間ニ
高性能麻醉藥ガ七百件以上發見セラレテ居ル。
   ・・・・・・
從來北支ニ於テ賣買サレタル麻醉藥ハ
大部分綏遠及察哈爾ヨリ輸入サレタ。 ※察哈爾(チャハル)
綏遠産ノ麻藥ハ「奨子」ト呼バレ
察哈爾産ノモノハ「比土」ト呼バレル。
最近ハ兩者共、
安價ニシテ高性能ヲ有スル
大連ヨリ輸入サレル麻藥ニ地位ヲ奪ハレタ。
p2【法廷証第395号】
〔画像〕p2【法廷証第395号】

9518-3
日本人ハ新域、東鹿、涿縣、及石家莊ニ
大連産麻藥ノ販賣會社ヲ多數設立シ、
朧海鐵道及北平漢口鐵道ニ依リ奥地都市ヘ輸出シテヰル。
價格ハ一兩ニ付二弗五十仙カラ三弗五十仙迄ノ間デアル。

約一百萬兩ガ毎月三百萬弗デ賣買サレテヰルト報告サレテ居ル。
天津ノミデ約三十萬弗ノ「ヘロイン」ガ
毎月奥地都市ヘ輸出サレテヰル。

朝鮮人ノ麻藥製造業者ハ北平ノ殆ド到ル處デ發見セラレ
然カモ特別ノ事情ナキ限リ
支那官憲ノ捜査ハ茲ニ及バナイ。

北平警察ハ其ノ権限ガ極度ニ制限サレ居ルニモ不拘、
三月ニ四件、四月ニ五件ノ麻醉藥ヲ發見シテヰル。
   ・・・・・・
北平ニ於ケル事態ノ急迫ハ一日ノ中ニ起ツタ
左記事件ニ依ツテモ了解出來ルデアラウ。
(一)貧困ノ爲吸煙ノ余裕ナキ「ヘロイン」常用者ガ
   自分ノ妻ヲ妹ニ仕立テ他人ニ媚ヲ賣ラシメタ。
   カヽル手段ニ依リ麻藥常用者ハ其ノ妻ガ後ニ結婚シタ、
   其ノ他人カラ幾何カノ金ヲ強請シタ。
p3【法廷証第395号】
〔画像〕p3【法廷証第395号】

9518-4
   結婚後其ノ妻ハ第二ノ夫ガ愛情ヲ持ツテ呉レル
   儘ニ眞相ヲ話シタ
   其ノ結果訴訟ガ提起サレタ。
(二)昨年逮捕サレ感化院ニ於テ匡正サレタ
   「ヘロイン」常用者ガ最近釋放サレ又直グ
   麻藥常用者トナツタ。
   吸煙資金獲得ノ手段トシテ彼ハ窃盗ヲ働キ再ビ逮捕サレタ。
(三)「ヘロイン」常用ノ人力車夫ガ息子ト娘ヲ二十弗デ賣リ
   欲望ヲ滿足サセル金ヲ得タ。
   悲嘆ニ暮レタ母親ハ
   ソノ悲シミニ直面スルコトガ出來ズ投身シタ。
(四)或男ハ其ノ妻ガ麻醉藥ヲ欲シ其レガ得ラレナカツタ爲
   寝床ニ死ンデヰルノヲ發見シタ。

北平ノ町ヲ調ベタトコロガ二十世帶中五家族ノミガ
麻醉常用ノ■■ヲ有セザル者デアツタ。

同ジ街ノ一軒ノ「アパート」ニ居住スル二十人ノ止宿人中
六人ハ麻藥ノ常用者デアツタ。
其ノ中二人ノ不幸ナ者ハ私立大學ノ卒業生デアツタ。
p4【法廷証第395号】
〔画像〕p4【法廷証第395号】
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資料作成年月 1946
レベル 文書名:GHQ/SCAP Records, International Prosecution Section = 
    連合国最高司令官総司令部国際検察局文書 ; 
    Entry No.327 Court Exhibits in English and Japanese, IPS, 1945-47
注 記 原所蔵機関: 米国国立公文書館 (RG331)
    コレクションタイトル: 日本占領関係資料
    コレクションタイトル: 
    General Headquarters/Supreme Commander for Allied Powers
    資料種別 : [マイクロ資料]
    原資料の出版事項: ?/?-1946/09
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【法廷証第386号: 「満洲國」阿片專賣續報. 一九三八年四月二日/ アメリカ領事館附財務官M・R・ニコルソン】

【法廷証第386号: 「満洲國」阿片專賣續報. 一九三八年四月二日/ 
 アメリカ領事館附財務官M・R・ニコルソン】

9534-1
一九三八年四月二日香港發
     アメリカ領事館附財務官
      M・R・ニコルソン
 ジユーネーヴ亞米利加總領事館内
  ステユアート・J・フラー 殿

拜啓
北支及ビ滿洲國ニ於ケル阿片並ビニ麻藥ニ關シ
今日迄ニ入手シタル資料全部封送仕候
               敬具

  「滿洲國」阿片專賣續報
昨年國際聯盟阿片諮問委員會ニ於イテ
日本ニ攻撃ガ加ヘラレテカラ以來、
日本ハ「滿洲國」其他ノ支配地域ニ於ケル
阿片及ビ麻藥ノ問題ニ關シ非常ニ「神經過敏」ニナツタ。

ソレ以來日本ハ阿片及ビ麻藥取引ノ增加ト
前述支配區域ニ於ケル阿片常用者數ヲ
掩蔽スル爲ニ全力ヲ盡シテ來タ。

數字ノ示ス處ハ次ノ樣デアル。
p1【法廷証第386号】
〔画像〕p1【法廷証第386号】

9534-2
年度 政府買入 「兩」當  政府賣却 「兩」當
   價  格  價 格  價  格  價格[約]
1933   3,429,601  2,25    1,220,403  4,50
1934   6,612,951  2,25    3,808,499  4,00
1935   7,601,254  2,02    7,780,606  3,65
1936 10,307,943  1,92  10,108,223  3,85
1937 13,500,000  2,20  12,500,000  3,90
※計 41,451,749      35,417,731  差額 6,034,018

 此表ニ據レバ平均總利益金八〇パーセント以上ニ上ツテ居ル。

 問題ノ五年間ニ政府ハ四一、〇〇〇、〇〇〇兩ヲ買入レ
三五、〇〇〇、〇〇〇兩ヲ賣却シタ。
問題ハ賣買ノ差額約六、〇〇〇、〇〇〇兩ガ
ドウナツタカト云フ事デアル。
p2【法廷証第386号】
〔画像〕p2【法廷証第386号】
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資料作成年月 1946
レベル 文書名:GHQ/SCAP Records, International Prosecution Section = 
    連合国最高司令官総司令部国際検察局文書 ; 
    Entry No.327 Court Exhibits in English and Japanese, IPS, 1945-47
注 記 原所蔵機関: 米国国立公文書館 (RG331)
    コレクションタイトル: 日本占領関係資料
    コレクションタイトル: 
    General Headquarters/Supreme Commander for Allied Powers
    資料種別 : [マイクロ資料]
    原資料の出版事項: ?/?-1946/09
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【法廷証第378号: 熱河ニ於ケル罌粟栽培奨勵用日本貸付金ニ關スル件: 財務官M・R・ニコルソン】

【法廷証第378号: 熱河ニ於ケル罌粟栽培奨勵用日本貸付金ニ關スル件: 
 米國首府「ワシントン」關税部關税部長宛. 一、九三五年四月一日/ 
 財務官M・R・ニコルソン】

9510-1
   中華民國上海一、九三五年四月一日
米國首府「ワシントン」
    關税部長 宛
 熱河ニ於ケル罌粟栽培奨勵用日本貸付金ニ關スル件

 食糧生産ニ從事スル此等農民ニハ土地
一モー當リ三〇セントノ貸付ヲナシ
此ノ金利ハ年七分デアリマシタ。

罌粟ヲ栽培セル農民達ハ金利年二分三厘ニテ
土地一モー當リ二弗ノ貸付ヲシテ居リマシタ。

同時ニ湯王麟將軍政權時代ニハ ※湯王麟⇒湯玉麟
阿片一モー當リ一〇乃至二〇弗ヲ課シテ居タ
罌粟税ヲ一モー當リ五弗ニ減額シマシタ。

此ノ結果成ルベク多額ノ借入ヲナシ
且ツ少額ノ金利ヲ支拂ウト希望スル農民達ハ
此ノ手段トシテ皆罌粟ノ栽培ヲスルコトニナリマシタ。

一九三四年熱河ノ諸縣ニ於テ罌粟栽培奨勵ノタメ
日本人ヨリ此等農民ニ爲サレタ小額貸付ノ金額ハ
次ノ通リデアリマシタ。

  承 德   一〇〇、〇〇〇弗〇〇
  平 泉   一五〇、〇〇〇弗〇〇
  陵 源   一五〇、〇〇〇弗〇〇 ※陵源⇒凌源
p1【法廷証第378号】
〔画像〕p1【法廷証第378号】

9510-2
  陵 南   一〇〇、〇〇〇弗〇〇 ※陵南⇒凌南
  隆 化   一〇〇、〇〇〇弗〇〇
  赤 峰   二〇〇、〇〇〇弗〇〇
  朝 陽   一五〇、〇〇〇弗〇〇
  建 平   一〇〇、〇〇〇弗〇〇
  豐 寗   一〇〇、〇〇〇弗〇〇 ※豐寗⇒豊寧
  圍 場   一〇〇、〇〇〇弗〇〇
  綏 東    八〇、〇〇〇弗〇〇
  灤 平    八〇、〇〇〇弗〇〇
  合 計 一、四一〇、〇〇〇弗〇〇

罌粟栽培ニヨリ相當ノ利益ヲ豫想シタ多數農民ハ
事實ニ於テハ彼等ノ阿片ヲ總テ市場價格ヨリ遙ニ低廉ナル
一定價格ニヨリ日本大滿公司ニ賣渡スベシトノ
強制命令ヲ受ケタ爲ニ
全ク何等ノ利益ヲモ得ルコトガ出來マセンデシタ。

収穫後多數農民ハ彼等ノ借金ヲ返濟スルコトガ出來ナクテ
日本人ニヨツテ土地ヲ没収サレマシタ。
             敬具
  財務官 M・R・ニコルソン
p2【法廷証第378号】
〔画像〕p2【法廷証第378号】
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資料作成年月 1946
レベル 文書名:GHQ/SCAP Records, International Prosecution Section = 
    連合国最高司令官総司令部国際検察局文書 ; 
    Entry No.327 Court Exhibits in English and Japanese, IPS, 1945-47
注 記 原所蔵機関: 米国国立公文書館 (RG331)
    コレクションタイトル: 日本占領関係資料
    コレクションタイトル: 
    General Headquarters/Supreme Commander for Allied Powers
    資料種別 : [マイクロ資料]
    原資料の出版事項: ?/?-1946/09
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
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【Court Exh. No. 710】【法廷証第710号: 日本人ニヨリテ創設セラレタル満洲及内蒙古ニ於ル傀儡軍隊ニ関スル報告】

【Court Exh. No. 710】
【法廷証第710号: 日本人ニヨリテ創設セラレタル
 満洲及内蒙古ニ於ル傀儡軍隊ニ関スル報告】

【Court Exh. No. 710:
Report concerning Puppet Troops created by the Japanese in Manchuria and Inner Mongolia】

p1【Court Exh. No. 710】
〔画像〕p1【Court Exh. No. 710】

p2【Court Exh. No. 710】
〔画像〕p2【Court Exh. No. 710】

p3【Court Exh. No. 710】
〔画像〕p3【Court Exh. No. 710】
資料作成年月 1946
レベル 文書名:GHQ/SCAP Records, International Prosecution Section = 
    連合国最高司令官総司令部国際検察局文書 ; 
    Entry No.327 Court Exhibits in English and Japanese, IPS, 1945-47
注 記 原所蔵機関: 米国国立公文書館 (RG331)
    コレクションタイトル: 日本占領関係資料
    コレクションタイトル: 
    General Headquarters/Supreme Commander for Allied Powers
    資料種別 : [マイクロ資料]
    原資料の出版事項: ?/?-1946/10
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
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【法廷証第710号: 日本人ニヨリテ創設セラレタル
 満洲及内蒙古ニ於ル傀儡軍隊ニ関スル報告】

No1 2130  p1/6
   證 書
自分、陸軍中佐タラネンコハ
社会主義ソビエツト聯邦陸軍々隊ノ
一員トシテ、茲ニ
「日本人ニヨリテ創設セラレタル満洲及内蒙古ニ於ル
 傀儡軍隊ニ関スル報告」
記事三葉、地図一枚ガ赤軍総參謀部ニヨリテ、
一九四六年一月三十日自分ニ渡サレタル事ヲ證ス
     (署名) 中佐 タラネンコ
一九四六年六月十四日
((表紙))
書類番号二一三〇号
(U,S,SR,一二号)
日本人ニヨリテ満洲及内蒙古ニ於テ創立セラレタル
傀儡軍隊ニ関スル報告(書類三枚 地図一枚)
((本文))[第一葉]
コピーN1
日本人ニヨリテ満洲及内蒙古ニ於テ創立セラレタル
傀儡軍隊ニ関スル報告
  一、満洲軍
傀儡國「満洲國」國軍ハ、満洲占領後ニ於テ
日本人ニヨリテ張学良軍隊ノ殘存者ヲ用ヰテ創立セラレタリ。
 本軍ノ指導ハ関東軍司令部ノ手中ニ在リ、
其実施ニ当リテハ、
満洲軍中ニ
p1【法廷証第710号】
〔画像〕p1【法廷証第710号】 

No2 2130  p2/6
於ル多數ノ日本人軍事顧問ニヨリ、
且ツ主トシテ日本人ヨリ成ルトコロノ、
満洲國軍事行政官ヲ通シテ行ハル。
 ソビエツト聯邦ニ対スル戰爭ノ準備ニ於テ
満洲ノ人的資源ヲ使用スル目的ヲ以テ、
日本人ハ軍事教練ヲ受ケタル豫備兵ノ集合ヲ始メ、
且ツ一九四〇年ニハ満洲國ニ徴兵令カ発布セラレタリ。
 更ニ一九四〇ヨリ一九四五年ニ亘リテハ、
日本人ハ満洲軍ヲ、近代軍隊ノ水準ニ進メ、
ソビエツト聯邦トノ戰爭ニ用ヒ得ヘクセンガ爲ニ、
之ガ組織ヲ改メタリ。
 旧式異種ノ兵器ヲ日本式ニ統一シ、
特科隊ヲ新設シ、且ツ其能率ヲ増進センガ爲ニ、
日本將校及親日本ナル現地支那將校ヲ配置シタリ。
 是等ノ満洲軍増強ノ爲メ施設並ニ、
一定ノ方針ニ於テ行ハルヽ意図ハ関東軍司令部ガ、
此軍隊ヲ用ヰテ、
ソビエツト聯邦トノ戰爭ニ使用セントスル
目的ヲ表示スルモノト云フベシ。
p2【法廷証第710号】
〔画像〕p2【法廷証第710号】

No3 2130  p3/6
 満洲國軍 年次増強表
※図 表
p3【法廷証第710号】
〔画像〕p3【法廷証第710号】

No4 2130  p4/6
  二、内蒙古軍
内蒙古傀儡軍ハ一九三五年、
日本ノ察哈爾省(チヤハル)占領後編成セラル。
内蒙古軍ハ満洲軍ト同シク
日本勢力ノ攻勢計画ヲ進ムル為ノモノト想像セラレ、
日本人軍事顧問ヲ以テ充満シ、
日本式兵器ヲ以テ装備セラル。
内蒙古軍ハ蓋シ日本軍ノ一部トシテ蒙古人民共和國ヲ
攻撃スル爲ノモノト想像セラル。
  一九四五年ニ於ル内蒙古軍ハ
師團數         八
独立聯隊數       四
兵員     一二、〇〇〇人
砲數         六〇
附錄 一九四五年満洲軍配置地図
   赤軍総參謀部長代理
     中佐 ツイギイチコ
     一九四六年一月三十日
以上文書翻訳証書
 私、メンシヨブハ茲ニ英露両語ニ通ズル事及
上記ハ指示サレタル原文書ノ
正確眞実ナル翻訳ナル事ヲ保証シマス
      署名  メンシヨブ
p4【法廷証第710号】
〔画像〕p4【法廷証第710号】

No5 2130  p5/6
   〔地図上 英訳地名ノ日本訳〕
英 文 Stationing of the Army of Manchuhuo in 1945
-略―
日本譯 1945年ニ於ル満洲軍配置図
    満洲軍ニ於ケル全数
1. 軍管区司令部   11個
2. 師 團       4個
3. 旅 團      41個
4. 獨立聯隊      9個
5. 砲兵聯隊及支隊  18個
6. 人員      178,000人
7. 砲數      800門
8. 航空機數    100機
p5【法廷証第710号】
〔画像〕p5【法廷証第710号】

No6 2130  p6/6
English    ―略―
日本訳    ―略―
赤軍總參謀部 第六部長  中佐 サカロフ
  地 名
海拉爾(ハイラル)    黒河(ヘイホ)
(ハロンアルシヤン)   龍江=齊々哈爾(チチハル)
王爺廟(ワンイエミヤオ) 牡丹江(ムウトンチヤン)
熱河(ジエホ)      佳木斯(チヤムス)
北平(ペイピン)     東安(トウンアン)
盛京=奉天        浦塩斯德(ウラヂヲストック)
哈爾賓(ハルビン)    永吉=吉林(チイリン)
p6【法廷証第710号】
〔画像〕p6【法廷証第710号】
資料作成年月 1946
レベル 文書名:GHQ/SCAP Records, International Prosecution Section = 
    連合国最高司令官総司令部国際検察局文書 ; 
    Entry No.327 Court Exhibits in English and Japanese, IPS, 1945-47
注 記 原所蔵機関: 米国国立公文書館 (RG331)
    コレクションタイトル: 日本占領関係資料
    コレクションタイトル: 
    General Headquarters/Supreme Commander for Allied Powers
    付図欠
    資料種別 : [マイクロ資料]
    原資料の出版事項: ?/?-1946/10
【 】『国立国会図書館デジタルコレクション』
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